2020年10月26日月曜日

隠岐<知夫里島> (2020.10.26)

 隠岐<西ノ島>② (2020.10.25)より⇒

 

 隠岐の旅3日目。西ノ島から知夫里島に渡り、観光の後、また西ノ島に戻ってくる予定。知夫里島は隠岐4島の中で、一番小さく人口も少ない島である。西ノ島~知夫里島は島前内航船フェリーどうぜんで行き来するが、便が1日1往復しかない。遅れずに乗れるだろうか、満車で乗れなくならないか… など、いろいろと心配してしまう。もし、そうなった場合の代替案も考えた。

知夫里島のマップ。他の島に比べて、スポットは少ない。主に、赤ハゲ山と赤壁。今日は、のんびり回ろうと思う。

 

知夫里島行きの便は、別府港9:20。 早めに宿を出たが、時間がある。島内唯一のコンビニ(Yショップヤマザキ)が船引運河近くにあるので、港近くの店では置いてなかった、常用の煙草ピアニシモを買いに行ったが、やはり置いてなかった。昼ご飯のパンだけ買って、別府港に行く。

 

港から見える黒木御所がある小山。

 

フェリーどうぜんに乗船。全部で9台くらい乗った。余裕はあと1台分だった。

 

知夫里島に向かう。

 

知夫里島の来居(くりい)港に着いて、赤ハゲ山に向かう途中、ここにも後醍醐天皇の足跡。後醍醐天皇上陸の跡とある。

 

上陸したという港。後醍醐天皇に関する伝承地は各所にあり、史実かどうかは定かではない部分もある。西ノ島の黒木御所の他、隠岐の島の隠岐国分寺にも御在所跡とされる場所がある。


 

10:20、赤ハゲ山山頂駐車場に到着。展望台もある。


京都から来られたシニアご夫婦と出会う。今日、京都に帰るとのこと。11:35のフェリーくにがで、一度、別府港に戻り、そこからフェリー隠岐に乗り換えて本土に戻る行程。時間がないので、すぐに下山された。自分は、来居港15:51の内航船で別府港に戻るので、時間はたっぷりある。

 

歌碑が建つ。「牛の目に 野大根の花 あふれたる」

 

山頂の標高は325m。山頂から360度見渡せる。西ノ島、左の岬が、昨日夕日を眺めた鬼舞展望台。今日は波が穏やかそうだ。国賀海岸巡りの観光船も出るだろう。結果的に分かったが、隠岐の旅、2日目に西郷港から知夫里島に渡り、別府港に行った方が、西ノ島をゆっくり観光できたかもしれない。海岸巡りもできただろう。

 

明日訪れる中之島。風力発電の風車が目印。ここから見ると、西ノ島・中之島・知夫里島が円を描いて並んでいるのが分かる。この内海は、かつての火口跡、カルデラに海が入り込んでできたもので、各島は外輪山に当たる。いわば、阿蘇山が海に沈んだようなもの。

 

知夫里島の南方向。

 

登ってきた道。

 

西は日本海。



360度を一度に見回せる場所がないので、まず北側。西ノ島から中之島へ。


南側。知夫里島南部から歌碑まで。昨日と異なり、今日は風の音が皆無。

 

もう一度、ゆっくり眺めていたら、地元のシニア男性2人が登って来られた。挨拶して少し話を聞く。たくさんいる牛は、子牛を生ませるために飼育しているとのこと。牛には、それぞれ番号札がついており所有者が確認できる。子牛は、神戸に出荷されれば神戸牛になり、松坂に出荷されれば松坂牛になるとのこと。




最高の眺望に感動して、赤ハゲ山から下る。

 

少し下ったところ。


赤壁へ行く道との分岐。あとで戻ってくる。


もう少し下へ。失礼して牛の側を通らせてもらう。他の動物と違い、牛は避けない。


展望台が小さく見えるあたりに、石碑が建っている。


ここにも後醍醐天皇行在所、仁夫里坊跡。仁夫里坊は隠岐に流された後醍醐天皇が最初に住んだ寺。詳しくはここ

 

赤壁への分岐まで戻る。

 

牛の門番?の許可を得て通過。

 

赤壁に下る道。

 

すでに、土が赤い。

 

長い石垣は牧畑(まきはた)のもの。石垣で区分し、耕作と牧畜を交互に行い、地力を維持した。


道路も牛にとっては居住区なので、居座ったまま。クラクションを鳴らしても逃げない。Uターンするスペースもなく、前進するしかない。牛の扱いに詳しくないので、じっと待つ。

 

待つこと約10分。ようやく親牛が路傍に座り込んだ。子牛は動かない。子牛の側、ぎりぎりを通過する。


通過したら、また牛ブロック。また待つ。


なんとか赤壁駐車場まで下ってきた。


赤壁。地元では「あかかべ」と読む。自分もそう読んでいた。国の名勝に指定されたとき、三国志の赤壁の戦いにちなみ、「せきへき」と名付けられた。


展望所までの遊歩道を行く。


赤壁展望所。

 

赤い色は鉄分の酸化による。垂直に伸びる白っぽい岩は、「龍のぼり」と呼ばれる。ここも、摩天崖同様、海から見ると面白いが、観光船はなく船をチャーターするしかない。


下を覗く。これが限度。


南側の断崖。


下には青い海。


断崖から赤壁へ。


崖の上を歩けないこともないが、危険なので止めておく。


赤壁、下から上へ。


上の方には牛がいる。


駐車場に戻る。


時刻はまだ正午前。帰りの船の時間まで相当ある。もう一度、赤ハゲ山に登り、そこで昼ご飯にすることにした。途中、島の南部の景色。右の小さな島は神島。


赤ハゲ山山頂に戻り、景色を見ながら、昼ご飯のパンを食べる。

 

やはり昼食中の、初老ご夫婦。


お世話になった?牛に別れを告げ、下山する。


海岸線を走り、港方面に向かう。

 

港に戻る途中にある河井の地蔵の湧水。知夫里島の水源は湧水である。


また、近くに松養寺がある。近くまで車で上り、歩いて向かう。


それらしい雰囲気になってきた。


建物が見える。

松尾山松養寺。


訪れる人もそんなにいないだろう。ひっそりとしたところ。

小倉宮教尊王の墓所。


これも流刑に関連したもの。


松養寺の大イチョウ。

13:40、来居港に戻る。港の前には、ループ橋がある。


船の時間まで2時間以上あるが、待つことにする。今のところ一番乗り。乗れないことはないだろう。来る時がいっぱいだったので心配だった。


港の正面に西ノ島が見える。


フェリーの時間を再度確認。やはり2便しかない。


これは内航船いそかぜ。


いそかぜの待合室。こちらは、便は多い。費用は掛かるが、いそかぜを使い知夫里島でレンタカーを利用する方法もある。

 

港周辺を散策する。

 

遠くから見た来居港。


波止場堤防の先へ。


目の前には中之島。

 

潮干狩りをする地元のご婦人。


港に戻ろうとすると、赤ハゲ山山頂で、牛について話してくれたシニア男性にまた会った。向こうも自分を覚えておられて挨拶する。山に海に大活躍だが、ボランティアの方だろうか。


時間を持て余し、フェリーの待合室で休む。そこにある知夫里島マップを見ていて、自分が事前にチェックしたスポットがまだあったことに気づく。島津島遊歩道。赤ハゲ山と赤壁に夢中で、すっかり忘れていた。船の時間までに、行って来れないことはないが、時間に追われるのも嫌だし、せっかく陣取った一番乗りを空けるのも嫌なので、このまま待つことにする。


ようやく帰りのフェリーがやって来た。帰りは自分を含め3台だつた。


来居港を後にする。


西に赤ハゲ山。


東に中之島。


赤ハゲ山と鬼舞の岬。


無事、別府港に戻る。


⇒隠岐<中之島> (2020.10.27)へ


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