先日の、河平連山に続き、今回は、みはらし連山。糸崎から鉢が峰に登り、三原まで連山を縦走するコースが一般的だが、今回は、三原山の会の記録を参考にして、尾道側の鳴滝山をスタートに、三原まで縦走することにした。さらに、通常の鳴滝山ではなく、その下にある岩場登りのできる鳴滝城山に登ることにした。ただ、マイナーな山で、はっきりした登山道が無く、いつものように不安がつきまとう。縦走する山々は…
①鳴滝城山~②鉢が峰~③大平山~④米田山~⑤象山、である。このマップを参考にした。(ここでは鉢が峰には寄られていない。)
鳴滝山公園まで
新幹線で三原まで。2ヶ月ぶりの新幹線。1車両に自分ひとりの貸し切り状態。三原からJR在来線で尾道まで。尾道駅前の2番バス乗り場から、鳴滝山登山口行きのバスに乗る。三原からもバスは出ているが、本数は尾道からの方が多い。
終点の、鳴滝山登山口バス停で降りる。
バス停の前の踏切を渡る。
川沿いに進んで行く。
尾道バイパスの高架下を抜ける。
案内があるので、ここは左に。広島呉道路の高架下を通って登山口に行った、天狗城山~絵下山縦走のときと、同じパターンなのを思い出す。
案内に従い進む。
これから登る鳴滝城山とその岩場が見える。
登山道(迂回路)の矢印がある。自分が調べた記事では、災害の跡が生々しいものが多かったが、現在は復旧が進んでいる。迂回路の方向が、山と離れる気がして、とりあえずまっすぐ登ってみる。
砂防堤の建設中で、現場の人に先には行けないと言われた。
鳴滝城山を巻いて鳴滝山に登るコースしかないのなら仕方ないと諦め、迂回路まで戻る。
案内の矢印に従い左へ。
この道をまっすぐ行くと、鳴滝山に行く。鳴滝城山へは、主道をどこかで右に曲がると、調べてきた。この迂回路が主道なのかは定かでない。災害前からの道か、災害後にできた迂回路か。
左下に、先ほど引き返した工事現場が見える。
やはり、この道が調べてきた主道だった。鳴滝城山への第1の分岐。間違えやすい分岐は2つあるらしいので、念入りに調べてきた。写真とそっくりなので間違いない。ここを右に曲がる。
通行止めではないが、獣除けの網がある。端の隙間からすり抜けて入る。
こんなところに民家。もちろん無人。
第2の分岐が分かりにくい。何度も調べてきた写真と照らし合わせる。たぶんここだと思う。ここを左に上がる。
まっすぐ先は行き止まりのようなので、左の坂を登る。
登ったところに、墓があったが、その先は行き止まり?
ここも道なき道を登る。戻るのが楽なうちに引き返そうかとも思うが、いつものように、もう少し先までと、登って行く。
石垣がある。城があった時代のものか。
藪になった。ここまで来れば、登るしかない。
赤い棒が立っている。測量の印か。
壊れた踏み台のようなもの。この下に、はっきりした登山道らしきものは見当たらない。
ようやく、藪を脱出し、さあ岩場のぼりだ… と思ったら、ここが山頂だった(たぶん)。自分は岩場の横を山頂に登ってきたことになる。岩場の登り口は、どこにあったのだろうか。何度か分岐があったが、行き止まりと思ったところの先に、道があったのだろうか。
①鳴滝城山、標高321m。
とりあえず、尾道水道を眺める。
下山する。最初は道らしきものが判別できたが、途中から分からなくなった。
スマホのマップを頼りに、鳴滝山登山道へ合流する方向に進む。とりあえず石垣に沿い進む。
笹は掻き分ければいいが、厄介なのは棘のある藪。気がつけば、腕が傷だらけ。こんなこととは知らず、半袖で来ていた。
なんとか人跡を感じさせるところに下りる。
初めてのテープ。道は見えるようになったが、このテープは何を意味するのか。
枯れた竹のバリケードをくぐる。
こんなところに出てきた。鳴滝山登山道に復帰する。
すぐ前が駐車場だった。
左は下からの道。右が登山道。岩場登りと思い、トレッキングポールを使わないでいた。ここで、使おうと思ったら、リュックの中に無い。 一緒に入れていた上着も無い。そういえば、鳴滝城山から下る時、踏み越えれない薮は、身を屈めて通り抜けた。そのとき、レジ袋に入れた弁当などが、リュックからこぼれ落ちて拾った。リュックの上を止めていなかったので、いつの間にか開き、藪をくぐり抜ける時に引っかかって落ちたのだが、そのときはポールは無かったと思う。すでに、前に落ちていたのか。散々な目にあった。
今日はポールなしで登る。
車道に合流。ここまで車で上れる。
側に山に入る道があるが、鳴滝山に登る道だろう。鳴滝城山でくたびれたので、今日は登らない。それに、この先、越える山も多い。
一帯が公園になっている。まっすぐ先にトイレ。
ここから、池の側を通って展望台まで行く。
八注池。
堤防に咲く黄色い花は、オオキンケイギク(大金鶏菊)? 植物図鑑アプリでは、そう判別された。
展望台まで400m。
展望台、以外と近い。
2018年春、しまなみ街道を走ったとき、立ち寄ってラムネを飲んだ向島。
先に進むと、展望台への案内。先ほどのは展望台ではなかったのか。
こちらが展望台。先ほどのは休憩所。
去年、初詣でお寺めぐりした尾道の街。千光寺も見える。
手前は、向島と橋で繋がる岩子島。中央に因島。右に生口島。
鳴滝山公園~鉢が峰
鉢が峰に向かう。
八注池の北側、トイレのある方を進んでも、ここで合流する。
木漏れ日の中を歩く。気持ちがいい。
409mピークに到着。
先ほど、思わぬ形で登った鳴滝城山。あの岩場の手前の尾根を登ったことになるのか、などと少し悔しさを感じつつ眺める。
どれがどの山か分からないが、これから越える山々。
鉢が峰との間に谷間があるので、かなり下ることになる。
今はあまり利用されていないような分岐を通過。
鉢が峰までは何度かアップダウンを繰り返す。
右は、大平山への道。ここはまっすぐ鉢が峰に向かう。
大平山への分岐が何ヶ所かあったが、ここが最後の分岐。三原山の会の案内もちゃんとあるので、いわば公認の分岐。鉢が峰に登った後は、ここまで戻り大平山へ向かう。
鉄塔の側を通過。鉄塔は、後から航空写真版のマップを見たとき、目印になるのでよく撮る。
鉢が峰への最後の登り。鳴滝城山で消耗し、展望台から1時間半は歩いているので、きつい。鉢が峰で昼ごはんにしようと頑張る。
山頂に到着。
②鉢が峰、標高429.7m。
中央に佐木島。ウォーキングを始めたころに行った島で、同じ名前の大平山(たいへいざん)にも登ったので思いで深い。
三原方面。あそこまで歩くことになる。
景色を眺めていると、シニア男性が一人登って来られた。笠岡に住み、大山にも何度か登ったことがあるという。岡山と福山の山岳会にも属しておられ、事情に詳しいので、いろいろ教えてもらった。鳴滝山は、福山山岳会の管轄で、鉢が峰から三原山の会の管轄という、住み分けがある。三原は活動が活発だが、福山はいまいち。確かに、鳴滝山を過ぎてから、標識がきちんとしている。福山の方には申し訳ないが、鳴滝城山も三原に属していれば、違う形だったかもしれない。また、岡山の山岳会は資格審査があり、座学と実技があるとのこと。彼は、グループよりも一人で登るのを好む。ほかに、大山での遭難事件の詳細など、一緒のランチタイムで、いろいろ教えてもらった。
鉢が峰~大平山
シニア男性は三原から登ってきて、これから鳴滝山に向かうという。挨拶をして、自分は太平山に向かう。
何度か分岐があるが、案内がしっかりしているので迷うことはない。
何ヶ所かJRの標識があったが、意味が分からない。
かなり下ったので、ここから登りが始まる。
三原山の会の、みはらし連山の案内。たしかに、鳴滝山は入っていない。
何度かアップダウンを繰り返し、大平山への最後の登り。
鉄塔の側を通過。
鳴滝山から90分、鉢が峰から30分の地点。
車道に出る。
右が米田山、左が大平山。
山頂に到着。
③大平山、標高424.5m。鉢が峰とほぼ同じ高さ。大平山は日本各地にたくさんあり、「おおひらやま」「たいへいざん」と、読み方が2通りあるが、「おおひらやま」が多いので、おそらくそっちだろう。
大平山~米田山
米田山へルートのショートカットを下る。
先ほどの車道分岐はここで合流する。
しばらく車道を行く。道路に書かれた数字は、麓からの距離を表すと思われる。
ここで車道から山道に入る。
鉢が峰から2100mの地点。時刻は、午後2時前。朝歩き始めてから、休憩を入れて7時間近くたっているので、さすがに足が重い。
道幅が狭くなったが、はっきりしている。鳴滝山城を思えば、ありがたく感じる。
途中、視界が開けたところから、佐木島。
大平山から底し下っているので、ここから登りが始まる。ここにもJRの標識。
米田山への最後の登り。体力も使い切っているので、ロープ伝いに、休み休み登る。
山頂に到着。
④米田山、標高357.2m。大平山から最後の象山まで、山頂の標高は下がって行くが、下って登り返しがあるので、登山終盤で結構きつい。
中央に流れる川が沼田川。手前が、三原港に続く水路。
米田山~象山
三原市連山もあと一つ。
象山に向かう。
時広分岐を通過。
この辺から登り。
ずっと土の道だったが、初めての岩道。
山頂かと思い、標識を探したが見当たらない。ピークだろう。
縦走してきた山々を振り返る。縦走のいちばん充実したひとときだ。
ピークを越えると、ひどい土砂崩れ。
右手に「はいるな」の警告。向こうは土砂崩れの崖。
先ほど越えた米田山。
土砂崩れのため、作られた迂回路を行く。草を焼いたような焦げ跡がある。急いで作るための処置かと思われる。三原山の会の方々の熱心さが伝わる。
象山への最後の登り。
山頂に到着。
⑤象山、標高277m。
縦走してきた山々。左の尖がった山が鉢が峰だろう。
これから下る三原市街。
呉線の須波から登った竜王山と筆影山。
象山~登山口
三原への下山は2コースある。
三原駅に近い清水橋コースを行く。
後は下るだけだが、急な下りが足に堪える。
いつものように、足先の痛みに耐え下って行く。痛みを和らげるため、横歩きで下ったり… まだかまだかと長く感じる。
ようやく三原バイパス道路の高さまで下った。
登山口の階段を下りる。
みはらし連山登山口に出る。立てかけた木の枝は、トレッキングポール紛失のため、途中で拾って杖代わりにしたもの。からだのバランスをとるのに、やはり必要だと思った。
三原駅のほうへ歩く。
三原駅北の隆景広場に戻る。トイレで顔を洗い、炭酸飲料でのどを潤し、一時、休憩所の椅子で横になり、疲れをいやす。覚悟はしていたが、8時間以上に及ぶグレートジャーニーだった。三原発17:09の新幹線で広島に帰る。