2020年5月30日土曜日

みはらし連山 (2020. 5.30)

先日の、河平連山に続き、今回は、みはらし連山。糸崎から鉢が峰に登り、三原まで連山を縦走するコースが一般的だが、今回は、三原山の会の記録を参考にして、尾道側の鳴滝山をスタートに、三原まで縦走することにした。さらに、通常の鳴滝山ではなく、その下にある岩場登りのできる鳴滝城山に登ることにした。ただ、マイナーな山で、はっきりした登山道が無く、いつものように不安がつきまとう。縦走する山々は…
①鳴滝城山~②鉢が峰~③大平山~④米田山~⑤象山、である。このマップを参考にした。(ここでは鉢が峰には寄られていない。)

鳴滝山公園まで
新幹線で三原まで。2ヶ月ぶりの新幹線。1車両に自分ひとりの貸し切り状態。三原からJR在来線で尾道まで。尾道駅前の2番バス乗り場から、鳴滝山登山口行きのバスに乗る。三原からもバスは出ているが、本数は尾道からの方が多い。

終点の、鳴滝山登山口バス停で降りる。

バス停の前の踏切を渡る。

川沿いに進んで行く。

尾道バイパスの高架下を抜ける。

案内があるので、ここは左に。広島呉道路の高架下を通って登山口に行った、天狗城山~絵下山縦走のときと、同じパターンなのを思い出す。

案内に従い進む。

これから登る鳴滝城山とその岩場が見える。

登山道(迂回路)の矢印がある。自分が調べた記事では、災害の跡が生々しいものが多かったが、現在は復旧が進んでいる。迂回路の方向が、山と離れる気がして、とりあえずまっすぐ登ってみる。

砂防堤の建設中で、現場の人に先には行けないと言われた。

鳴滝城山を巻いて鳴滝山に登るコースしかないのなら仕方ないと諦め、迂回路まで戻る。

案内の矢印に従い左へ。

この道をまっすぐ行くと、鳴滝山に行く。鳴滝城山へは、主道をどこかで右に曲がると、調べてきた。この迂回路が主道なのかは定かでない。災害前からの道か、災害後にできた迂回路か。

左下に、先ほど引き返した工事現場が見える。

やはり、この道が調べてきた主道だった。鳴滝城山への第1の分岐。間違えやすい分岐は2つあるらしいので、念入りに調べてきた。写真とそっくりなので間違いない。ここを右に曲がる。

 通行止めではないが、獣除けの網がある。端の隙間からすり抜けて入る。

こんなところに民家。もちろん無人。

第2の分岐が分かりにくい。何度も調べてきた写真と照らし合わせる。たぶんここだと思う。ここを左に上がる。

まっすぐ先は行き止まりのようなので、左の坂を登る。

登ったところに、墓があったが、その先は行き止まり?

ここも道なき道を登る。戻るのが楽なうちに引き返そうかとも思うが、いつものように、もう少し先までと、登って行く。

石垣がある。城があった時代のものか。

 藪になった。ここまで来れば、登るしかない。

赤い棒が立っている。測量の印か。

壊れた踏み台のようなもの。この下に、はっきりした登山道らしきものは見当たらない。

ようやく、藪を脱出し、さあ岩場のぼりだ… と思ったら、ここが山頂だった(たぶん)。自分は岩場の横を山頂に登ってきたことになる。岩場の登り口は、どこにあったのだろうか。何度か分岐があったが、行き止まりと思ったところの先に、道があったのだろうか。
①鳴滝城山、標高321m。

とりあえず、尾道水道を眺める。

下山する。最初は道らしきものが判別できたが、途中から分からなくなった。

スマホのマップを頼りに、鳴滝山登山道へ合流する方向に進む。とりあえず石垣に沿い進む。

笹は掻き分ければいいが、厄介なのは棘のある藪。気がつけば、腕が傷だらけ。こんなこととは知らず、半袖で来ていた。

なんとか人跡を感じさせるところに下りる。

初めてのテープ。道は見えるようになったが、このテープは何を意味するのか。

 枯れた竹のバリケードをくぐる。

こんなところに出てきた。鳴滝山登山道に復帰する。

すぐ前が駐車場だった。

左は下からの道。右が登山道。岩場登りと思い、トレッキングポールを使わないでいた。ここで、使おうと思ったら、リュックの中に無い。 一緒に入れていた上着も無い。そういえば、鳴滝城山から下る時、踏み越えれない薮は、身を屈めて通り抜けた。そのとき、レジ袋に入れた弁当などが、リュックからこぼれ落ちて拾った。リュックの上を止めていなかったので、いつの間にか開き、藪をくぐり抜ける時に引っかかって落ちたのだが、そのときはポールは無かったと思う。すでに、前に落ちていたのか。散々な目にあった。

今日はポールなしで登る。

車道に合流。ここまで車で上れる。

側に山に入る道があるが、鳴滝山に登る道だろう。鳴滝城山でくたびれたので、今日は登らない。それに、この先、越える山も多い。

一帯が公園になっている。まっすぐ先にトイレ。

ここから、池の側を通って展望台まで行く。

八注池。

堤防に咲く黄色い花は、オオキンケイギク(大金鶏菊)? 植物図鑑アプリでは、そう判別された。

展望台まで400m。

展望台、以外と近い。

2018年春、しまなみ街道を走ったとき、立ち寄ってラムネを飲んだ向島

先に進むと、展望台への案内。先ほどのは展望台ではなかったのか。

こちらが展望台。先ほどのは休憩所。

去年、初詣でお寺めぐりした尾道の街。千光寺も見える。

手前は、向島と橋で繋がる岩子島。中央に因島。右に生口島。

鳴滝山公園~鉢が峰
鉢が峰に向かう。

 八注池の北側、トイレのある方を進んでも、ここで合流する。

木漏れ日の中を歩く。気持ちがいい。

409mピークに到着。

先ほど、思わぬ形で登った鳴滝城山。あの岩場の手前の尾根を登ったことになるのか、などと少し悔しさを感じつつ眺める。

どれがどの山か分からないが、これから越える山々。

鉢が峰との間に谷間があるので、かなり下ることになる。

今はあまり利用されていないような分岐を通過。

鉢が峰までは何度かアップダウンを繰り返す。

右は、大平山への道。ここはまっすぐ鉢が峰に向かう。

大平山への分岐が何ヶ所かあったが、ここが最後の分岐。三原山の会の案内もちゃんとあるので、いわば公認の分岐。鉢が峰に登った後は、ここまで戻り大平山へ向かう。

鉄塔の側を通過。鉄塔は、後から航空写真版のマップを見たとき、目印になるのでよく撮る。


鉢が峰への最後の登り。鳴滝城山で消耗し、展望台から1時間半は歩いているので、きつい。鉢が峰で昼ごはんにしようと頑張る。

山頂に到着。

②鉢が峰、標高429.7m。

 中央に佐木島。ウォーキングを始めたころに行った島で、同じ名前の大平山(たいへいざん)にも登ったので思いで深い。

三原方面。あそこまで歩くことになる。
景色を眺めていると、シニア男性が一人登って来られた。笠岡に住み、大山にも何度か登ったことがあるという。岡山と福山の山岳会にも属しておられ、事情に詳しいので、いろいろ教えてもらった。鳴滝山は、福山山岳会の管轄で、鉢が峰から三原山の会の管轄という、住み分けがある。三原は活動が活発だが、福山はいまいち。確かに、鳴滝山を過ぎてから、標識がきちんとしている。福山の方には申し訳ないが、鳴滝城山も三原に属していれば、違う形だったかもしれない。また、岡山の山岳会は資格審査があり、座学と実技があるとのこと。彼は、グループよりも一人で登るのを好む。ほかに、大山での遭難事件の詳細など、一緒のランチタイムで、いろいろ教えてもらった。

鉢が峰~大平山
 シニア男性は三原から登ってきて、これから鳴滝山に向かうという。挨拶をして、自分は太平山に向かう。

何度か分岐があるが、案内がしっかりしているので迷うことはない。

何ヶ所かJRの標識があったが、意味が分からない。

かなり下ったので、ここから登りが始まる。

三原山の会の、みはらし連山の案内。たしかに、鳴滝山は入っていない。

何度かアップダウンを繰り返し、大平山への最後の登り。

鉄塔の側を通過。

鳴滝山から90分、鉢が峰から30分の地点。

車道に出る。

右が米田山、左が大平山。

山頂に到着。

③大平山、標高424.5m。鉢が峰とほぼ同じ高さ。大平山は日本各地にたくさんあり、「おおひらやま」「たいへいざん」と、読み方が2通りあるが、「おおひらやま」が多いので、おそらくそっちだろう。

大平山~米田山
米田山へルートのショートカットを下る。

先ほどの車道分岐はここで合流する。

しばらく車道を行く。道路に書かれた数字は、麓からの距離を表すと思われる。

ここで車道から山道に入る。

鉢が峰から2100mの地点。時刻は、午後2時前。朝歩き始めてから、休憩を入れて7時間近くたっているので、さすがに足が重い。

道幅が狭くなったが、はっきりしている。鳴滝山城を思えば、ありがたく感じる。

途中、視界が開けたところから、佐木島。

大平山から底し下っているので、ここから登りが始まる。ここにもJRの標識。

米田山への最後の登り。体力も使い切っているので、ロープ伝いに、休み休み登る。

山頂に到着。

④米田山、標高357.2m。大平山から最後の象山まで、山頂の標高は下がって行くが、下って登り返しがあるので、登山終盤で結構きつい。

中央に流れる川が沼田川。手前が、三原港に続く水路。

米田山~象山
三原市連山もあと一つ。

象山に向かう。

時広分岐を通過。

この辺から登り。

ずっと土の道だったが、初めての岩道。

山頂かと思い、標識を探したが見当たらない。ピークだろう。

縦走してきた山々を振り返る。縦走のいちばん充実したひとときだ。

ピークを越えると、ひどい土砂崩れ。

右手に「はいるな」の警告。向こうは土砂崩れの崖。

先ほど越えた米田山。

土砂崩れのため、作られた迂回路を行く。草を焼いたような焦げ跡がある。急いで作るための処置かと思われる。三原山の会の方々の熱心さが伝わる。

象山への最後の登り。

山頂に到着。

⑤象山、標高277m。

縦走してきた山々。左の尖がった山が鉢が峰だろう。

これから下る三原市街。

呉線の須波から登った竜王山と筆影山

象山~登山口
三原への下山は2コースある。

三原駅に近い清水橋コースを行く。

後は下るだけだが、急な下りが足に堪える。

いつものように、足先の痛みに耐え下って行く。痛みを和らげるため、横歩きで下ったり… まだかまだかと長く感じる。

ようやく三原バイパス道路の高さまで下った。

登山口の階段を下りる。

みはらし連山登山口に出る。立てかけた木の枝は、トレッキングポール紛失のため、途中で拾って杖代わりにしたもの。からだのバランスをとるのに、やはり必要だと思った。

三原駅のほうへ歩く。

三原駅北の隆景広場に戻る。トイレで顔を洗い、炭酸飲料でのどを潤し、一時、休憩所の椅子で横になり、疲れをいやす。覚悟はしていたが、8時間以上に及ぶグレートジャーニーだった。三原発17:09の新幹線で広島に帰る。