2018年1月27日土曜日

元宇品公園(2018.1.27)

元宇品公園は、広島港の近くの宇品島にある。明治時代中頃、宇品港の筑港に伴い、広島本土と宇品島は陸続きになったが、沿岸を航行する船は宇品島を遠回りする不便さが生じたため、水路が作られ、橋も架けられた。
という経緯から、橋で繋がっている島と言い難いところもあるが、見た目には、橋で繋がっている島になっている。
昨年(2017年)春に、車で宇品島を回ったが、今回は、歩きで島を巡ることにする。宇品波止場公園の駐車場(1時間までは無料だが、今回は300円を払った)に車を止めて歩き出す。

波止場公園には、大きなモニュメントがある。1989年の「海と島の博覧会」で建造されたもので、終了後、商工センターからここに移設された。

これから歩く宇品島。

海岸沿いに遊歩道が整備されたている。

「暁橋」を渡って、宇品島に渡る。

橋を渡ったところを左折、通商プリンス通り。

宇品島の東側を南に向かって歩いている。船が見える。ここからも乗船できる航路かと思ったが、運送会社に関係した船のようである。

プリンスホテルが見える。

ホテル近くの公園で一休み。一服しながら、ふと思った。自分は何のために歩いているのだろうか。健康維持のためは味気ない。健康のためだとしても、何のために健康維持。長生き?じゃあ、なんで長生き… 思考の迷路に陥ってモヤモヤする。そして、結論。人生が1本の道なのだ。2本同時には歩けない、必ず1本を選択する。自分はずっと人生の1本の道を歩いている。先日歩いた大芝島の道は、今日の道につながっている。そして、道が最後にどこにたどり着くのか分からない。

訳のわからない哲学を?した後、プリンスホテルの前を右に曲がり

宇品灯台まで登る。

燈台まではさほど遠くない。

鳥たちの鳴き声に癒される。

頂上には駐車場があり、車でも上がれる。前回は、ここに車を止めて少し歩いた。

「大きなクスノキ」、樹齢不明。

燈台はクスノキに隠れて、全体が写せない。

灯台の下側には「宇品灯台アートタイルプロジェクト」として、各小学校の子どもが書いたタイル絵が貼ってある。

ここから、西側の海岸に下りる道があるのだが、例によって、ニャンコがカメラ目線。自分が歩いたところでは「弥栄峡」「三江線の石見川本」で、逃げない猫に出会った。結構高い確率で、猫に遭遇している。

大きなクスノキで爪を研ぎだした。

海岸へ下る。

すぐに、海が見えてくる。

海岸に下りたところ。先に東側(プリンスホテル側)に歩く。

ここを曲がって進むとプリンスホテル・海の駅があるが、前回はこのコースで歩いたので、今日は引き返す。特に見える橋は、このところよく通るようになった広島呉道路か。

この地点まで来たのは、あるパノラマ写真を撮るためだった。4つの島が1枚に収まるのは、このあたり。
(左から、金輪島・ずっと奥に江田島・峠島・似島)

似島の前をフェリーが通る。船の形からすると江田島フェリー。そして、このコースは宇品⇔切串航路。この半年のウォーキングを通じて、詳しくなった。

宇品島の西側を宇品港に向かって歩く。

港や工場が近い割に、水がきれいだ。

海食崖。縄文時代は現在よりも、海面が数m高く、波に削られてこの姿になり、その後海面の低下により、この高さになった…云々

という説明が、案内板でされている。各所にこのような案内板があり、遊歩道として整備されている。

風は強いが、身を切るほどの寒さではない。海を見ながら散策。この季節にもかかわらず、ここまでに3~4組の散策者にあった。

波の音が快い。

宇品港まであと2㎞。

「平和と自然を愛する」

きめ細かくきれいな砂浜。

出船入船。左側は石崎汽船なので広島松山フェリー宇品行、右側ははっきりしないが、松山行フェリー。

港が近くなってきた。

ここで、林の奥から、またニャンコの猫なで声。しばらく奥を探すと…
右目を葉っぱが覆ってしまい、せっかくの美形が独眼竜になってしまった。そういえば、宇品島には猫が多いと何かで読んだことがある。そして、悲しいかな猫虐待の話も…

宇品島遊歩道もここで終わり。

マンションの裏側を通り、海岸伝いに出発地点に戻る。

来た時と反対側から、橋を移す。

駐車場まで戻り、久しぶりに宇品温泉・ほの湯に寄って帰る。五日市にほの湯ができる前は、結構来ていた。
昼は、ほの湯で「ホルモンうどん」800円

今回のコース。歩き約1時間半。主役は「逃げない猫たち」でした。

2018年1月23日火曜日

大芝島(2018.1.23)

橋で繋がっている島シリーズ。今回は大芝島。
広島県安浦と安芸津の中間くらいの、瀬戸内海に浮かぶ島。本土とは、大芝大橋で繋がっている。さすがに、電車・バスでたどり着くには不便なので、車で向かう。

広島から海田大橋を通り、熊野道路・黒瀬を経て安浦まで南下。海岸沿いに竹原・三原方面に向かうと、トンネルを出てすぐ、大芝島への案内表示が見えるので右折する。

大芝大橋の本土側のたもとに、10台くらい止められる駐車場がある。今回は、ここに車を置いて歩くことにする。

駐車場に立つ大橋開通記念碑。

駐車場の脇には、カフェ・レストランがある。開店はAM11から。

島内ウォーキングは小学校のモデルコースになっている。
 
さて、橋を渡ってウォーキング開始。朝まだ早い。写っているのは、朝日。

昨夜、東京に大雪をもたらした南岸低気圧の影響で、風が強く、冷たい。大芝大橋、1997年10月開通、全長470m。

島に到着。いちおう1日4便バスも走っているようだが、利用者はいるのか。

大橋、島内側出口。今回は、島の中腹を中心まで進み、東側に下りて、島を3/4週するコースを考えている。右側(西)に進む。

橋の高さから出発しているので、既に70m以上の高さはある。写真は安浦・呉方面。

しばらく歩くと見えるのが、小芝島。「大芝島」で検索すると、必ず紹介される島。

なぜかというと、別名ハート島。見方によってはハート型に見えるという。言われてみれば…

さらに坂を登って行く。


瀬戸内海の島らしく、ここもミカン栽培が主産業。ミカンとツバキのツーショット。

お地蔵さんも、寒さ対策モード。

ようやく、山頂近くの分岐点に到着。右に行くと、島西部の朝市場に下りるが、今回は左に曲がり、島東部・大芝港方面に下りる。

坂を下って行く。

途中、キュウイ畑がある。葉っぱが落ちているが、確かにキュウイだろう。調べると、収穫時期は品種で違うが、遅くとも11月中頃らしい。こんな時期まで残っているが、食べられるだろうか。

下りたところに、瀬戸内の島では定番の廃屋。

大芝港?定期便はなく、釣り場として利用されてるらしい。

島は海岸沿いに車でも一周できるようになっているが、一部離合困難・ガードレールもないので危険である。やはり、歩いて回る方が正解。

島部東側を南に向かって歩く。

東側・竹原方面に見えるのは竜王島。竜王島自然体験村があるが、竹原からの定期便はなく、予約時に渡船を申し込むらしい。

狭い入江。若干の集落がある。やはり、車道は狭い。中央に見えるのは、藍ノ島。無人島で、広島湾の峠島同様、不動産として入手できる島。こちらは4億円。

600m先が通行止め。歩きではどうだろう。とりあえず、そこまで行ってみることにする。

しばらく歩くと、ウォーキング者の興味をそそられる風景。おそらく干潮時に砂州で大芝島と繋がる小島。このパターンで有名なのは、江の島、小豆島のエンジェルロード。それのミニ版というべきか。

幸いにも、引き潮でなので歩いてみる。

小島の上まで登る。この島、調べても名前が分からない。だいたい、どんな小さな島にも名前がついているのだが…

引き返す途中。さっきの自分の足跡。やがて潮にかき消されるだろう。

長く伸びる石段。集会所もあり、このあたりが一集落のようだ。

この先が島の南端くらい、東側から西側へ入る。時間はまだ9時前だが、急に空腹を覚える。出かけに、コンビニでパンとコーヒーで朝食を済ませているが、寒さの中のウォーキングで、エネルギーを消費したのか。弁当を広げる場所を探すと、小高いところに樹が生えているので、そこまで登る。

いつものコンビニ弁当だが、島内に店はないので、買って来ていてよかった。

空腹が収まって、また歩き出す。さっき案内があった通行止めの工事、歩きなら何とか側を通れるとのことで、通してもらう。道幅の拡張と、ガードレールの設置をしている。こうして、徐々に「離合不可」の道が少なくなっていくのだろう。

ここから、島の西側を歩くことになる。また、集落がある。

神社もあるが…

集落はすぐ終わり、また人気のない道路。

山手にはミカン畑。

この島には小集落が点在し、この島の中心の町といえるものはない。ここまで歩いて、車は何台かすれ違ったが、すれ違う人はいなかった。まあ、寒いので人も外に出ないか。島の風景よりも、もっと暖かい季節に、周囲の海を見ながら歩くのに向いているのかもしれない。

島の西側を半分くらい歩いた辺で、これまでの集落とはちょっと違う感じの集落に到着。さっきの山頂の分岐点を西に下ると、ここに出るわけか。朝市の場所。ただし、開催は土日のみで、火曜日の今日は無人。

港にも結構な数の船がいる。

ここから見ると小芝島はハート島ではない。小芝島の右側、はるか向こうには、橋が見えるが、マップで方向をたどっていくと、先日通った、豊島大橋に該当する。なんだか、瀬戸内の島々を踏破している感じがしてうれしい。

藁葺き屋根の古民家。大橋入り口の、小学生モデルコースで紹介されていたものか。

 そして、なんといってもコーヒーの自販機があるのだ。街を歩けば、ここにもあそこにもある自販機が、この島ではこれまで1台もなかったのだ。1缶買って一服する。

近くに、みかんの無人販売所もあるが、さえぎるものがないここは、風が強い。

風の中、コースの終点に向かって歩き出す。写真のように、山に続く舗装された脇道が、島全体に縦横無人に設置されている。ミカン畑に通ずるものか。

小芝島はここから見ると、ハートの面影がある。先ほど、砂州でつながった小島に渡って、ひょっとしたら小芝島も… と期待したが、残念ながら、砂州渡りはできない。年月が過ぎて、波の運ぶ砂が堆積すれば、遠い将来、歩いて渡れるかもしれない。

道はまた離合不可モード。

大芝大橋が見えてきた。

橋の上に上がりたいが、階段はない。

橋の下を通り、右側へUターンして、出発点の橋のたもとに登る。

また、歩いて本土まで戻る。

途中、何台かの車が通って行った。人には会わなかったが、島の風情の割に車は多かった。

大芝島メモ:人口192人(2005年)、橋の開通後、若干ながら人口は増えたそうだ。周囲5.8㎞。みかんの他ビワの栽培もおこなわれている。
今回歩いたコースは以下の通り。出発、AM7:43、終点AM10:14、約2時間半のウォーキング。防府に続き、今日も寒かった。

一部、黄色の縁で囲んだ地区は歩いていないが、さほど大きな集落・スポットは、地図で見る限りないようだ。自販機はやはり、自分が買ったものが島で唯一の自販機だろうか。(地図をさらに拡大するとストリートビューに変わり、日浦商店の前に自販機が3台あるのが確認できた。2013年10月の画像)
(島の北西部:黄色の円で囲んだ部分)

さて、歩きの後必ずと言っていいほど付帯する風呂。今回は、帰り道をちょっとそれるが、「グリーンピアせとうち」(かつてはグリーンピアやすうらと言っていたところ)。宿泊施設だが、日帰り入浴もできる。営業AM11~(水曜日のみPM15~)、今日は火曜日OK。安浦駅前付近を左折して一山超える。車で10分で到着。

敷地は広く、様々な施設が併設されている。眺めもいいが、季節がらか、周囲は「許可なく立ち入りを禁ずる」。すでに結構歩いているので、歩きはやめて、入浴のみにする。

お湯都ぴあ、入浴料¥600。人工温泉だが、露天風呂の景色はいい。
*「トゴール湯」はトゴール・ウォームタイトという新潟県栃尾又温泉付近で採石される鉱石を溶かし込んだ準天然温泉です。(グリーンピアせとうちHPより)

すっかり体も暖まり、帰路をたどる。自宅にはPM2時前に到着した。

今回の大芝島で、広島県瀬戸内の主な島を巡ったことになる。
去年7月の宮島弥山も加えると、その後
似島・倉橋島・佐木島・大崎上島・江田島、蒲刈上島・大崎下島をはじめとするとびしま海道の群島…
半年間で、われながらよく歩いたものだ。