2018年3月5日月曜日

有馬温泉 (2018. 3. 5)


ホテルを6時半頃チェックアウト。曇り空だが、まだ雨は降っていない。六甲ケーブルで六甲山に上がり、山歩きして六甲有馬ロープウェイで降りる計画である。六甲ケーブルの下駅の近くの電車駅はJR六甲道と阪急電車・六甲の2つがあるが、六甲下駅まで歩くつもりなので、近い阪急電車に乗ることにする。
三ノ宮は交通の要衝で各路線が集まっているが、駅舎一部工事中のところもあり、分かりにくい。昨夜、夕食で外に出たとき、阪急電車の改札を探したが、ずいぶんうろうろして見つけた。
で、今朝はすんなり乗ることができた。
阪急六甲駅で降りる。

駅前からすぐに坂になる。

しばらく登ると雨が降り出した。リュックの底に用意していた、いままで一度も遣ったことがない折りたたみ傘を取り出して開く。

マップで見ると、もうすぐケーブルカーの駅のようだ。かなり登ってきている。標高230mくらいはある。

六甲下駅に到着。

ケーブルカーは20分おきに運転していて、発車を待つケーブルカーが待機している。

チケットを買おうと窓口を見て、大変なことに気づく。なんと!
「2/23~3/9六甲有馬ロープウェイは年次点検のため運休」
そんなばかな、まさか公共機関に運休があろうなど思いもしないから、詳しく調べてこなかった自分の落ち度でもあるのだが。
まあ、とりあえず頂上まで行こう。山頂には、オルゴールミュージアムや高山植物園などもあるから、少しの雨なら傘を差してウォーキングできるだろう。気を取り直して係員に聞く。
「ロープウェイは運休ですよね。六甲から有馬温泉に降りる手段は他にありますか?」
「ありませんね。往復にされますか?」
往復以外にないだろう。往復は若干の割引で¥1000
 
車両は2両編成で、1台は窓がないオープンカーである。写真が撮りやすいと思って、オープンのほうに乗る。雨でロープウェイ運休、乗客は自分を入れて2名。

見下ろした風景の写真を撮ろうと思い、窓がない席に座ったのだが、軌道沿いは木に囲まれ、下の景色は見えない。中間地点で、下りの車とすれ違う。

山頂駅に到着。

雨が激しくなった。傘を持って、スマホがぬれないように写真撮るのも大変。

展望台にあがったが、この通り、雲の中。

少し歩けるかと思い、東に下りる道を行くが、風も強くなり、背負ったリュックはびしょぬれ、傘は反転するし… 無理はしないで山頂の山歩きは断念する。

駅前には、オルゴールミュージアム方面息のバスが待機している。授業の一環なのか、小学生の一団が乗り込むが、自分はこのまま下山することにした。
 
下山の車内アナウンスが、1000万ドルの夜景を説明している。
「本日残念ながらごらんになれなかった方、またのお越しをお待ちしております。」
広島から新神戸まで新幹線のぞみで1時間15分、ただし料金は片道1万円を越える。交通費さえ気にしなければ近いところなのだが…

当初の経路を変更して有馬温泉に行くことにする。さすがに歩きはやめて、今度はケーブルカー六甲下駅からバスで阪急・六甲駅まで行く。そこから、三ノ宮まで行き、地下鉄で新神戸、新神戸から北神電鉄と神戸電鉄で有馬温泉まで行くが、当初の予定でないので詳しくは調べておらず、マップでたどる経路である。
三ノ宮で下車、案内に従って地下鉄を探すが、たどり着いたのは地下鉄海岸線。確か山のほうに行くのに海岸線はおかしい。どうやら地下鉄は2系統あり、新神戸に行くのは西神・山手線らしい。地下街を逆に戻り、有馬温泉までの複合切符を買い電車に乗る。
さて、新神戸に着いて下車し、北神急行を探すが見当たらない。今乗っていたのは「谷上行き」。この電車に乗ったままでいいのか。あわてて今降りた電車に再び乗る。
後で調べたら、新神戸までが地下鉄の管轄、新神戸から谷上までが北神急行の管轄で、ハードである車両は同じものだということ。北神急行の線路はほとんどが、六甲山を貫通するトンネルである。
そういえば、車内のお願いに、地下鉄と北神急行が連名で書かれていた。

ついでに、後で交通の要衝である三ノ宮駅も調べてみた。
JR神戸線・阪急電車・地下鉄2系統・阪神電車・三ノ宮と神戸空港をつなぐ神戸ポートライン。これらの線路が、地上と地下に張り巡らされている。慣れないと戸惑うのもうなづける。

 六甲山地をくりぬく長いトンネルを出ると、谷上駅に到着。

谷上駅舎は北神電鉄と神戸電鉄が共用しているが、線路は連続していないので、ここで神戸電鉄に乗り換える。接続・乗換えはスムーズにできる。

神戸電鉄「三田行き」で有馬口まで行き、そこから分岐する有馬線に乗り換え有馬温泉まで行く。有馬口の次が有馬温泉。途中駅はない。
有馬温泉行き(有馬口で)

有馬温泉駅に到着。東南アジアからの若い女性客が自動改札出口で、改札エラーになっていたが、日本人の自分でも分かりにくかった有馬温泉までの電車。どのチケットをどこまで買えばいいのか、外国の人なら、なおさら分かりづらいだろう。



さて、有馬温泉。当初の予定だと、六甲山歩きの後の湯とだけ考えていたので、見所など事前に詳しくは調べていなかった。現地で案内板をみて考えようと思っていた。チェックしてるのは、炭酸泉源、湯泉神社、そして「金の湯」くらい。また、地図もロープウェイを降りた方向から見ていたので、電車の駅からは反対側である。そして何よりも、この雨ではゆっくり見て回る余裕もない。スマホで写真撮るのも、濡らさないように落とさないように一苦労。モチベーションがいまひとつあがらない…
などと愚痴ってないで、せっかく来たのだから楽しもう。

有馬温泉は豊臣秀吉御用達の湯。最初に目に入るのが、太閤橋。

自分は位置ををマップで確認しながら歩く慎重派だが、今日は雨で傘をさしたまま逐一スマホを見るのも億劫で、カンを頼りに歩く。とりあえず商店街を上って行く。

階段がある。たぶん…湯泉神社参道の案内。チェックポイントのひとつに遭遇。

湯泉神社鳥居。

湯泉神社は階段が多いとネットで見ていた。このことか。

湯泉神社本堂。

有馬温泉を見渡せる開けた場所がないか、脇の山道を登ってみたが、それらしきものもなく、足元も悪いので、そのまま下に降りる。降りたところ(先ほどの参道入り口)に、温泉寺。そのまんまの名前のお寺がある。724年、温泉で病人を救おうと、行基上人が建立下とのこと。行基、全国で治水工事をしたり橋を架けたり、奈良の東大寺大仏造立に尽力したり…有馬温泉まで手がけたのか。

その行基の立像。

温泉寺の近くに、太閤の湯殿館があるがただいま休館中。博物館みたいなものか。

 その隣に極楽泉源がある。有馬温泉には多くの泉源があり、その中の主なものを7泉源と呼ぶらしい。各泉源からホテル・浴場に給湯されている。極楽泉源はそのひとつ。

極楽泉源のとなりに「銀の湯」がある。有馬温泉では、酸化鉄を含んだ茶褐色の湯を金泉、無色透明の湯を銀泉と呼ぶ。金泉銀泉という呼び名はは登録商標になっている。この銀の湯は銀泉。今日は金泉である「金の湯」に入るつもりなので、写真のみ撮影。

銀の湯の隣に、お湯を積んだ車が停まっていたが、これで給湯するのだろうか。聞く人もいないので詳細は不明。

少し歩いたので、なんとなく有馬温泉の地理が分かってきた。ウォーキングマップで確認する。確かに、ロープウェイで六甲山から降りるとちょうどいいウォーキングコースになっている。改めて残念。

坂を上り、炭酸泉源に行く。

炭酸泉源。ここから湧き出すのは二酸化炭素泉の低温泉。瓶に入れて蓋をしても、蓋が飛んでしまうので「鉄砲水」と呼ばれていたそう。有馬温泉名物「炭酸煎餅」はこの炭酸泉を利用して作られた。

試飲もできるようだ。
蛇口をひねってみたが、蛇口が動かない。ちょろちょろ垂れるのをコップに貯めて飲んでみたが、気の抜けた炭酸水の味がした。現在、炭酸泉が湧出しないので止めているのだろうか。後からやってきた若い男女の男性のほうが飲もうとしていたが、やはり不思議がっていた。
「蛇口が回りませんよ」
教えてあげた。

坂道を下って、今日のメイン、金の湯に向かう。

 金の湯はこの先。

途中、天神泉源へよるため右に曲がる。

天神泉源。ここも金泉。

勢いよく湯煙が上る。

温泉と神社仏閣は関係があるようで、ここも神社になっている。

ここから、すこし展望が開け、町並みが見渡せる。

もと来た道に戻るが、脇の溝は鉄分で茶褐色に染まっている。パイプは湯を送るものだろう。

ようやく、金の湯に到着。

金の湯の横には無料の足湯がある。観光客の一団が足を浸している。大声で話しているので、中国か台湾、国はすぐわかる。

金の湯、入浴料¥650。今回、マイタオルを持ってこなかったので¥200で買う。「金の湯・銀の湯」のロゴ入りなので、記念に今後のマイタオルに使用することにした。

湯船は、金泉がぬるめ・熱めの2つ。他に、普通の水を使った透明湯が1つ。SPAのような露天やサウナはなくシンプルな温泉。いかし、ほっこりした湯上り感は、これまでの温泉の中で一番と感じた。

雨の中来た甲斐があったと満足して金の湯をでた。前に有馬玩具博物館があったが、入場料¥800と高めで、いまいち興味もないのでパス。

太閤橋近くの店で、職場のおみやげに名物炭酸煎餅を買う。

来たときは気がつかなかったが、太閤橋の下は河川敷を公園にした有馬川親水公園になっている。赤い「ねね橋」を渡り、河川敷に降りる。

飛び石なども設置されうまく歩けるようになっている。

ただ、大雨の日は、増水に要注意だ。

 有馬温泉町歩き。雨の中ご苦労さんでした。確かこんな順路だったと思う。


すっかり温泉気分に浸り、名残惜しいが有馬温泉を後にする。新神戸まで、今度は路線イメージもばっちり。
(有馬温泉駅ホーム・有馬口行き)

有馬温泉では、まとまった昼ごはんを食べていなかったので、新神戸駅で「よくばりうどん」を食べる。

あげ・えび・わかめ・牛肉とトッピングが多いので「よくばり」らしい。

13:55の新幹線博多行きで帰る。広島には3時過ぎに到着。高いけど速いものだ。
2日目の経路はこんな感じ。
2日間に渡りよく動いた。2日目は雨やロープウェイの運休で苦労したが、それはそれで思い出深い旅になりました。




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