2018年3月4日日曜日

堺・百舌鳥古墳群 (2018. 3. 4)

前から一度、堺市にある前方後円墳に行ってみたいと思っていた。BSプレミアム「英雄たちの選択:倭の五王」で古墳群を紹介しており、今回訪れてみたいと思った。
最初は日帰りで計画していたが、しばらくしてブラタモリで「有馬温泉」を見た。堺と有馬温泉、そう遠くはないので、新幹線の交通費を考えて、どこかで一泊して一緒に巡ることにした。
何回も天気予報を確認したが、1日目は暖かい晴れの日。2日目は、曇りのち雨・雨時々曇り、見るたびに予報が変わるが、どう考えても雨は免れない。予定を伸ばそうかと迷ったが、次の連休が晴れるとは限らないので、雨を覚悟して思い切って出かけることにした。計画したコースは次の通り。

1日目 広島から新大阪 → 堺・百舌鳥古墳群 → 関西空港見学 → あべのハルカス展望台
神戸・三の宮で一泊
2日目 六甲ケーブルで六甲山に登る → 六甲山歩き → ロープウェイで有馬温泉へ → 新神戸より広島へ

朝6:00発の新幹線のぞみで新大阪へ。
新大阪~天王寺 地下鉄御堂筋線
天王寺~JR百舌鳥駅 JR阪和線

8:50にJR百舌鳥駅に到着。

JR線の西側が、大仙公園と古墳群。

先に大仙公園を歩く。

博物館・日本庭園他、かなり広い公園である。

古墳というだけあって、各所に小古墳が点在する。

説明がなければ古墳と気づかない。

博物館も庭園も9:30に開くので、池のほとりで時間待ち。

模型のヨットで遊ぶサークルの人たち。
時間になってので、まず日本庭園に入る。シルバー無料。

堺は古来より大陸文化の上陸地のひとつとして大陸と日本を結ぶ重要な位置を占め、中世には遣明船の基地として大陸から渡来した先進技術や文化を日本文化へ昇華させることに貴重な役割を持つと同時に当時自由都市として栄えました。この日本庭園はこれらの歴史を背景にして作庭されました。庭園様式は『築山林泉回遊式』を用いています。
対岸には遥か中国大陸を望む名勝を模して造られており、全国各地で見られるような藩主が作った名庭園とは趣が異なる造りになっています。桃源台に発する水流は、 諸処に景勝を織り交ぜながらやがて大海にそそぐ景観を伝統的技術を駆使して、26.000平方メートルの中に盛り込んでいます。 市制100周年を記念し造られたこの庭園は静粛な観賞の場であると共に市民皆様の催し物等に広く利用していただけます。 (大仙公園HPより)
入り口から

石津渓

春燕橋

庭園奥から。遠方に見えるのは、公園内にある平和塔。

公園内をぐるり歩き、博物館に行く。

堺の有名人・千利休

「大河ドラマの主人公に千利休」の幟。
利休を主人公にしたのは、2012年公開、市原海老蔵主演映画「利休にたずねよ」があるが、多くの映画・ドラマでは、豊臣秀吉に自害を命ぜられた茶人、脇役として描かれることが圧倒的に多い。大河ドラマで利休を主人公にした場合、秀吉はどのように描かれるだろか。

博物館に入って、古墳に関するビデオを鑑賞する。庭園同様、堺市の施設なのでここもシルバー無料。

大仙公園の散策を終わり、今日の目的地のメインである仁徳天皇陵古墳に行く。
仁徳天皇陵古墳:堺観光ガイドのHPから要約すると
墳丘は3段に築成され三重の濠がめぐり、前方部を南に向けた墳丘は全長約486m、後円部径約249m、高さ約34.8m、前方部幅約307m、高さ約33.9m。

道路沿いにあるのが第1の濠。(撮影A地点)

堀を渡って、御陵を拝む。(撮影A地点)

柵より中には入れない。柵のすぐ向こうが第2の濠。柵から身を乗り出して撮影。(撮影A地点)

ここで、観光ボランティアのおじさんに話しかけられたので聞いてみる。もちろん柵から中には入れない。第3の濠はここからは見えない。
「古墳の全体像はここからは見えないですよね」
「ええ」
「後で、堺市役所の展望台に上がってみて見ます。」
「・・・」
おじさんはしきりに10:30からの観光ツアーに誘ってこられたが、自分のペースで歩きたいので
「はあー。ありがとうございます。」
生返事してウォーキングを続ける。

前方後円墳の前方側を濠に沿って東に歩いた。(撮影B地点)

ちょうど角のところ。(撮影B地点)

ここから、北に歩く。古墳の前方部から後円部に向かうことになる。(撮影C地点)

柵の間からスマホを突き出して撮影する。第1の濠と墳丘までしか移らない。奥に第2の濠がかすかに見えた。(撮影C地点)

後円部の先端を横に見る位置くらいに到着。濠はここから円形になる。(撮影D地点)

濠の北端くらい。(撮影E地点)

外濠を一周すると、1250m+1600m=2850mになり、ウォーキングやランニングのコースにもなっている。自分はちょうど半周したことになる。

車道から分かるようにするためか、大きく「仁徳天皇陵古墳」の看板が設けてある。向こうにランニングする男性が写っている。(撮影F地点)

左に行けば、前方部の正面に戻るが、自分は次の目的地に行くため、右の車道沿いに歩く。

周囲を歩くだけでもかなりの時間を要する巨大な墳墓である。重機のない古代に人力のみでこれを作るのは大変だっただろう。後で調べたら、大林組が工事に関しての試算を行っているのを見つけた。
牛馬は使わず、人力のみで一人一日8時間、月25日労働。労働者はピーク時で一日2000人…として、総工期:15年8ヶ月・総作業員数:680.7万人、という計算になるそうだ。詳しくはここ
人々は、敬愛する大王のために力を尽くしたのか、あるいは強制労働に駆り出されたのか…その記録はない。

向かうのは、堺市役所の展望台。

コンビニの前で一服するが、ちょうど前が小さな古墳。そう思って見なければ、ただの小丘しかない。

堺市役所に到着する。

このビルの21階が展望台・喫茶室になっている。

先ほど歩いた古墳あたりを見てみるが、低い小山にしか見えない。ちなみに前方後円墳を英語で表現すると、Keyhole-Shaped tumulus(鍵穴の形をした墳丘)となるが、もっとはるかに高い場所からでないとKeyhole-Shapeは見えないようだ。形は見えないが、自分の足で歩いてみてその大きさを実感した。ただ、飛行機もドローンもない時代、上空から古墳の輪郭を確認はできない。Keyhole-Shapeをどうやって確認したのだろうか。

古墳めぐりを終えて、次は関西空港に向かうのだが、その前に昼ごはんをどこかの公園で食べることにする。関西空港には、路面電車の阪堺電車で、その終点の浜寺駅前まで行き、そこから南海電車で関西空港にいく経路を考えていた。マップで見るの浜寺駅前に浜寺公園があるのでそこで食べることにする。路面電車の駅に向かう。阪堺電車・大小路駅。

ほぼ直線の軌道なので、向こうに電車は見えるのだが、なかなか来ない。軌道の両サイドが車道になっており、電車は車と同じ信号で走り、なおかつ乗降の時間もかかるので、到着までずいぶん時間がかかった。運賃一律¥210。

車内は、旧式のヒロデン(広島の路面電車)の感じ。

終点・浜寺駅前に到着。

ここまでのウォーキングマップ

 踏み切りを渡るとすぐに浜寺公園。

よくある街の公園かと思って来たが、レストハウスもある大きな公園だった。

ベンチで昼ごはんを食べる。

本日、日曜日なので来園者が多く、にぎわっている。

公園で休憩した後、浜寺公園駅から南海電車で関西空港に向かう。
この駅には、関西空港行き直行便は停まらないので、途中で乗り換えることになる。

りんくうタウンから連絡橋を渡って、関西空港駅に到着。

左の青がJR、右の赤が南海電車。2路線が乗り入れている。

第一ターミナル内を歩いてみるが、とにかく広い。人も多い。自分は飛行機に乗るわけではなく、これといった目的もないので、ただうろうろするだけ。人ごみで疲れてしまった。飛行機の発着シーンが見られる場所もありそうもなく、早々に引き上げることにする。

「関空⇔神戸・芦屋ご自宅」と書かれた乗り合いタクシー。確かに、広島空港同様、空港へのアクセスに時間がかかる。料金は弾むだろうが、自宅まで直行できるわけか。

やっと飛行機の一部が見えた。

おそらく自分はこれから先、外国にいくことはないので、もう来ることはないだろうが、「これがいわゆるカンクウか」。見学ではなく、搭乗のために来るとこだね。
次の目的地、あべのハルカスに向かう。あべのハルカスは天王寺なので、今度はJR。朝、阪和線で百舌鳥駅に向かうときすでに場所は確認しておいた。

あべのハルカスは天王寺駅を降り歩道橋を渡ってすぐ。

これから昇るビルを見上げる。なんとかカメラに収まった。

 遠くに通天閣が小さく見える。

右手にハルカス300(展望台)に上がる専用入口がある。

展望台に上がるには、まず16階まで行ってチケットを購入し、専用エレベーターに乗り換える。

当日券は大人1人¥1500。日曜日なので大混雑。予約があれば優先的に通してもらえる。

自分は当日券なので、5分待ち。

ここから展望台まで16~60Fを一気に昇る。エレベーターの許容量の都合で、1回待って乗った。

実は、以前テレビで、エレベーター内の動画を見たことがあった。夜の空港の滑走路をイメージしたもので、とてもきれいなものだったので、ここに来る前から、ぜひとも録画しようと構えていた。
頂上まで着いて、いざ再生してみると… 1秒しか撮れていない。せっかくの機会をと、愕然とする。iPhoneのカメラアプリで録画したのだが、いつも録画中か停止中か判別しづらくて、画面の上部にカウントされる録画時間の表示で確認している。今回、エレベーターの中は暗くて、確認がよくできなかった。おそらく、撮れてないと思いボタンを押したが、それで停止したのだろう。

気を取り直し、展望台からの眺望を堪能する。

自分は高いところは苦手だが、下方を覗いてみる。強化ガラスで囲まれているため、吸い込まれるような怖さは感じない。むしろ、以前のウォーキングで橋の上から海や川を覗き込んだ方が怖かった。

さらに、透明な床の上に立ってみる。視界は、下まで吹き抜け。

2階下の58Fはラウンジになっていて、ゆっくりくつろげるようになっている。
60Fから見下ろす。

58Fに下りる。

もう一度60Fに戻り、周囲の景色を眺める。走る車がおもちゃのようだ。

北のほうに見えるのは。四天王寺。そうかここは天王寺。四天王寺はコースに入れていなかったが、関西空港見学が早く終わったのでまだ4時前。ホテルに行くにはまだ早いので、ハルカスを出たら寄ってみることにする。

下に降りるエレベーターは59Fから乗る。お土産コーナーもにぎわっている。

さて、昇るときに失敗した録画にリベンジ。今度は録画時間のカウンターを注視すること。

昇るときは気が付かなかったが、エレベーターの中継階である16Fは空中庭園になっている。

あべのハルカスを出て商店街を北に歩き、四天王寺に向かう。

入口鳥居前に到着。

南大門

四天王寺と五重塔。

南門

南門側から五重塔

六時礼賛堂

礼賛堂の前の池になぜかたくさんの亀がたむろしている。

静専院の前に梅の木

その梅の木で鳥がさえずる

四天王寺の予習もしてこなかったので、早足で境内をめぐった。五重塔とハルカスのツーショットを撮って、四天王寺を後にする。
四天王寺:聖徳太子建立七大寺の一つとされている。
蘇我馬子の法興寺(飛鳥寺)と並び日本における本格的な仏教寺院としては最古のものである。周囲の区名や駅名に使われている「天王寺」は四天王寺の略称である。(ウィキペディアより)

JR天王寺駅に戻り、今日の宿泊地神戸・三ノ宮に向かう。

天王寺から三ノ宮へは、JR環状線外回りで大阪まで行き、JR神戸線に乗り換え。ホテルは前日ネットで予約済。三ノ宮駅前から歩いて5分のサンサイドホテル。予定通り6時過ぎにチェックイン。

食事なしの素泊まりで¥4500の部屋。バストイレ完備、寝るだけなら十分。

夕食は、駅の地下でカレーソースのオムライスを食べる。

ホテルに帰って今日一日を振り返る。よく動いた一日だった。乗った電車を列挙すると…
山陽新幹線→地下鉄御堂筋線→JR阪和線→阪堺電車→南海電車関空線→JR関空線→JR大阪環状線→JR神戸線
今日の移動はこんな感じ。

明日雨が降らないことを祈りながら眠りにつく。(と言っても年を取って寝つきが悪いので何回も目が覚めるのだが…)

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