今治
しまなみ海道の旅2日目。ホテルで朝食を済ませ、7時前に出発。まず一般道を走り、来島海峡展望台に行く。公園は、展望館と少し上った所の展望台の2つに分かれている。
先に展望館のある広場に行く。
今は曇り空だが、雲を通して洩れる光がかえって快い。
次に展望台のある小山に登る。
展望台の上から来島海峡大橋を本州方面に向かって見る。
右側に見えるループ道路は来島海峡大橋への自転車専用道路。ここまで完備されていれば、サイクリストが多いのもよくわかる。
展望台の上から、来島が見える。来島には三島村上氏の一つ、来島村上氏の基地があった。
展望台駐車場から、来島のよく見える場所まで下りてみる。ただし、道は行き止まり。
来島にはフェリーで行くことができるし、来島海峡急流観測船で近くに寄ることもできるが、今回自分は急流は能島を設定しているので、今日はここまで。
さて、これから今回の旅の観光スポットの一番の楽しみである、大島の能島潮流体験に出かける。今治北ICまで戻りしまなみ海道に入る。
今治北IC⇒大島南IC
大島
潮流体験は9時から。少し早いし、寄ってみたいところがある。車で上れる亀老山展望公園。標高306m、来島海峡・大橋が見渡せる眺望スポットだ。大島南ICを下りてすぐ案内があり、道は例によって曲がりくねっているが迷うことはない。
展望台に上る。
展望台には、隈研吾氏による設計として知られるパノラマ展望台ブリッジがあり歩けるようになっている。
来島海峡を見下ろす。
来島海峡大橋は、今治と大島を結ぶ4105mの3連つり橋。今治と大島の間には、馬島・武志島の2島があるが、それぞれに橋梁を築き、本州側から数えて来島海峡第1大橋・第2大橋・第3大橋がかかっている。馬島にはICがあり車の出入りも可能だが、住民のみに許可されていて、一般の者は車では走れない。ただし、自転車・歩行者はエレベーターを使用し乗降可能。
(左が今治方面)
展望台から下りる途中、霞の向こうに小さな島が2つ見えた。比岐島・小比岐島。比岐島、2010年の段階で人口6人。もちろん電気ガス水道はない。実際に訪れた方のレポートはここ 2010年 2017年。こうして島歩きをしていると、ちょっとした小さな島にも人が住んでいて生活しているのを知る。驚くとともに感動する。
駐車場下の道に、うそかほんとか「当店のアイス 楽天 お取り寄せランキング6年連続1位」
そのアイスとは…
腰かけて一服していると、2人のサイクリストが上がってきた。
「大変ですね」
「ええ、休みやすみ来ました。途中、頂上まであと何キロの看板に”アイスが待ってるよ”とあったので楽しみにしてきましたが、休みですね」
サイクリストと二言三言会話して、亀老山を下りる。
途中、なるほど、これがサイクリストが言っていたアイスの看板か。
亀老山を下りて、能島潮流体験のできる宮窪地区に向かう。潮流体験は物産館+魚食レストラン
「能島水軍」で受け付けている。反対側には、後で訪れる「村上水軍博物館」がある。
乗船料は¥1200。第1便は9時に出発とのこと。平日なので予約なしでも乗れる。
館内には大きな水槽があり魚が泳いでいる。これを使って料理を出すのか。新鮮だ。昼ごはんはここに決めた。
出航まで10分くらい待つ。
救命道具を付けて乗船。乗客は自分を入れて10人くらい。船長は60歳代に見えるおじさん。ベテランだろう。天気もいいし海風がきもちいい。いざ出発。
コースはおおよそ次の通り。
まず能島に向かう。
能島が近づいてきた。
島の裏側、鵜島と能島の間を通る。幅が狭いので潮の流れが速い。船は島の近くまで近づいてくれる。潮の流れをじっくり見ることができる。
おそらくここが潮流のベストポイント。海なのに、海面に高低差がある。まるで河のように流れる。
向こうに見えるのは伯方大島大橋。
能島はとても小さな島だが、かつて村上水軍の城があった。
階段のようなものが見える。
その下には、船の繋留のために立てた杭穴の跡が見える。
能島を離れ…
船折瀬戸に近づく。
船折瀬戸:伯方島と鵜島の間の狭い瀬戸で名の由来になっている船も折れるほどの潮流が川のように流れます。干満差による赤灯台の磯の景観の変化や往来する船の航行が楽しめます。西側には、伝説の残る鶏小島(白灯台)があります。この鶏小島には古墳遺跡があり、水軍の出城があった島でもあり、海岸に桟橋跡が残されています。(しまなみ海道観光マップHPより)
乗客も大喜び。自分も含め、写真撮りに忙しい。
昨日、伯方島から見た鶏小島。
鶏小島:島名の由来は、神功皇后が三韓征伐の帰途、伯方島の有津の浜で休んでいたところ、三韓から持ち帰った金鶏がこの島に逃げ込み住み着いたという伝説による。このため、元日に「トーテンコー」の鳴き声を聞くと幸運に恵まれるという言い伝えがある。(ウィキペディアより)
鶏ではないが、黒い鳥が止まっていた。カラスか鵜か?
伯方大島大橋に向かう。
橋の下をくぐり、Uターンして、また能島に戻る。
途中、船内の案内で「カレイ山展望台」の説明があった。山肌が見えているのは採石のため。能島を上から見るために、予定にはなかったが後で登ってみることにする。
能島に戻ってきた。
こちらは、港から見て表側。能島には年1回、花見時期に上陸が許可されると聞いていたが、最近、上陸ツアーも可能になったとか。
上陸するための桟橋がある。
船は、鯛崎島を通る。上には能島弁財天、下にはお地蔵さんが見える。
所要時間約40分。大満足の潮流体験を終えて、船は港に帰る。船長さん、見事な舵取りと運転、ありがとうございました。
続いて、「能島水軍」の前にある、村上水軍博物館に行く。
博物館の前にある像は、村上武吉。村上武吉は能島村上水軍の大将であり、能島城主。
入り口に展示してある、水軍の復元船。
入館料¥300だが、シルバーで¥240。
壁に展示してある能島城の当時の様子。ずいぶん活気がある。
丸に上の字の印は、ここ能島村上氏の紋章である。この水軍博物館、因島の方には申し訳ないが、昨日訪れた因島の水軍城とは雲泥の差がある。展示物も多く、内容も豊富である。
屋上の展望台に上がる。
展望台から、先ほど訪れた能島を臨む。
さて、まだ10時半。昼ごはんには早いので、先ほど観光船の中で説明のあった「カレイ山展望台」に登ってみることにする。場所など調べてこなかったので、googleマップで道順を調べた。
この通りに走ってみたが、山に登る入り口に「私有地のため通行不可。カレイ山展望公園にはいけません」。どうやら、別のルートがあるらしい。うろうろ探しているうちに、入り口は見つからず、いい時間になったので、「能島水軍」に戻り昼ごはんにする。
海鮮丼¥1500。ちょっと高いが、潮流体験の余熱もあり奮発した。
昼ごはんを終え、水軍博物館の受付でカレイ山展望台への道順を確認。しまなみ海道のICがある大島道路に入り口があるとのこと。なんとか展望台駐車場にたどり着く。
展望台まで歩いてあがる。
遠くに、先ほど下をくぐった伯方大島大橋。ここから、能島は見えない。
少し下ったところに展望台があったので登ってみる。
展望台から、能島がよく見えた。
5月下旬に放映するNHKのローカル番組で、能島潮流体験を取り上げるそうで、その撮影テストをしているとのこと。番組名も聞いたが、忘れてしまった。そういえば、昼ごはんを食べた「能島水軍」にもテレビ撮影班がいたが、同じグループだろう。
駐車場に戻る途中…
なぜかヤギが1匹。意味不明。
駐車場に戻ったところに、年配のおばちゃん2人連れが車で登って来た。自分が来たときは、展望台に上がる道に「立ち入り不可」のロープが張ってあったが、今は見当たらない。おばちゃんたちは、車で上りたいようで、自分に可不可を聞いてきた。
「テレビの人たちが上がっているようだから、いいんじゃないですか」
OKを出した。
さて、しまなみ海道めぐりも終わりに近づいてきた。定番の風呂は、大三島の多々良温泉ときめていた。多々良温泉は毎火曜日が休みなので、昨日(火曜日)大三島に行ったときはパスして、今日(水曜日)に残しておいた。
大島北IC⇒大三島IC
大三島
多々良温泉は大三島ICを出て5分くらい走ったところ。多々良温泉入浴料¥310、シルバー¥250。なのだが、入浴券を買った後にシルバー料金があることに気づいた。まあ、差額は寄付ということで、サービスしておこう。
低料金ながら、サウナもあり、休憩室も広い。大三島~忠海の大三島フェリーの出航までずいぶん時間もあるのでゆっくりする。
大三島盛港のフェリーは14:40。小1時間あるので、大島北IC方向へ少しもどり、物産館・レストランである「多々羅夢岬」に寄る。
さすが、サイクリストの海道だけあって、自転車が勢ぞろい。自分もいつかと思い、後から調べてみた。橋には自転車専用道路が完備されているが、各島の中は一般道を走ることになる。海道への乗り入れは坂道なのできついだろう。自分にはちょっと無理かも…
修学旅行生がはしゃいでいる。自分もしばらく海を眺めながら、この旅の余韻に浸る。やはり、瀬戸内海の海と島は、自分の原風景だ。なんとも去りがたい気持ちが湧いてくる。
最近、職場の昼食につけているっフルーツ1品のため、夏みかんを1袋買う。5個入って¥200。本場だけあって安い。
盛港に着く。
本州の忠海行きフェリーが到着。サイクリストが下りてくる。
ここから乗る人もけっこういる。外人さんも多い。
港を出る。昨日から走り回ったしまなみ海道が遠くなる。
故障も事故もなく、ここまで走ってきた愛車に感謝。
忠海の前に寄る港がある。ウサギの島として有名な、大久野島。
ここで下りる人、ここから乗る人が多い。SMSなどで海外でも「ウサギの島」は有名なのだろう。海外の観光客も多い。
ようやく本州に帰ってきた。忠海港に到着する。
ほんとうによく走ったものだ。自動車のメーターは確認しなかったが、おそらく250kmくらいにはなるだろう。車での遠出に若干不安をもっていたが、これで自信がついた。でも、過信は禁物だ。今後も安全運転を心がける。
今日の経路。
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