戦争との関わりの記憶の残る似島だが、今回は、安芸小富士に登るために訪れる。安芸小富士は宇品港から見ると正面に見える、正三角形の形のよい山。富士山に似ていることから、この名前がつけられている。また、広島市中区の富士見町は、この山がよく見えることから命名されているそう。似島汽船のHPには詳しい登山情報が掲載されているので、プリントして携帯。
宇品港7:30発の似島行きフェリー。料金は乗船時に、乗務員に直接払う。
遠くに、安芸小富士が見える。
約20分で、似島港に到着。
登山入り口は、港に下り左折してすぐ。
おっ、登山道も整備されているようだ。
見下ろす港の景色。順調な滑り出し。余裕だ。
しばらく上ると、山道らしくなる。
風情のある竹林。
余裕と思っていたが、だんだん息切れしてくる。呼吸が苦しくなると、歩くことを楽しむよりも、頂上まであとどれくらい?という発想に陥ってしまう。
ようやく、下山道との分岐点に着くが、手持ちの登山マップのどの位置なのか、よく分からない。←小富士山頂に向かう。
このあたりから、足場が悪く、段差も大きく、真砂土で滑りやすい。疲れも倍増する。
途中、何回休んだろうか。やっとの思いで山頂に到着。安芸小富士標高278m。山頂はあまり広くないし、展望台も見当たらない。
展望案内板が立っているが、風雨にさらされている。
頂上からの眺め。
広島方面
呉・江田島方面
こんなメッセージもあった。「H27.9.19(土)東広島市 亀岡」 およそ2年前の足跡。
亀岡様、お疲れ様でした。
ここで、下痢気味だったお腹に問題が生じた。自分も、茂みの中に*跡を残す。
後から振り返って思うのだが、ここに限らず、*跡を残した場所の記憶は、いつまでも鮮明に残ることが多い。犬が縄張りを示すために行う「マーキング」と相通ずる作用があるのではないか。(勝手な解釈です。証明はされていません。)
さて、下りは、先ほどの分岐点から、臨海公園方面に降りて、島を半周して、桟橋に戻るコースをとる。
島の西側に降りるので、宮島が見える。
「似島臨界少年自然の家」方面の矢印。道は間違っていない。安心。
「落ち葉で滑らないように注意して下さい」
途中、藪に覆われたところもある。
ようやく、下の似島臨海公園に着く。人はいない。
少年自然の家の横を通って、峠を越えると
島の西側の海に出る。
穏やかな港。
原爆で亡くなられた方々のご冥福を祈る。
気候も良く、歩くにはもってこいのコース。
穏やかな入り江には牡蠣いかだが見える。
水も透き通っている。風景を楽しみながら、黙々と歩く。信号はない。寡黙な釣り人以外に、出会う人もいない。
瀬戸内・高見亭(おそらく釣り客が主な利用客だろう。)の手前を曲り、峠を越える。
峠の途中で、登山開始から今までで、初めて地元の方に出会う。
40代のご婦人。
「今日はいい天気ですね」
「はい、歩いていて汗が出るくらいです。」
少し暑くて上着を脱ぎ、上着の袖を、首に巻くスタイルで歩いていた。
峠を降りて、道伝いに、似島の港まで。
今日は港で海を見ながら、ランチタイム。
広島行きフェリーが出た後で、次の船まで小1時間あるので、桟橋周辺を散策。懐かしい雰囲気の店がある。Googleマップでもこの店の名前が見えるが、逆に言えば、他に店がないからだろう。
「沖野商店」の近くには、島で唯一かもしれないCoffe House DRYが、《本日終了》。すでに昼を過ぎた時間だが、あるいは、夜の店なのだろうか。
波止場の先まで行ってみる。
あれが、さっき上った安芸小富士か。
桟橋に戻る。ちょうど、おじさんがさっき閉まっていたCofee House DRYをオープンするところだった。(Cofee House DRYもGoogleマップに載っていました。)
港待合室には、人馴れしたにゃんこたち。
暖かな、中秋の一日でした。
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