2018年5月30日水曜日

周防大島・島巡り(2018. 5.30)

昨年(2017年9月)、周防大島の大島大橋を歩いて渡った。そのときは、歩きなので大橋の周辺しかまわれなかったので、今回は車で、大島を1週することにする。考えたスポットは
①文殊山 ②白木山 ③村上武吉の墓 ④陸奥記念館・なぎさ水族館 ⑤瀬戸ヶ鼻(周防大島の東端) ⑥片添ケ浜海浜公園 ⑦シーボルト上陸記念碑 ⑧沖家室島 ⑨竜崎温泉潮風の湯

①文殊山
往きは、山陽自動車道・玖珂ICで下り、大畠方面へ南下する。大島大橋を渡って左折する。国道437号線を走り、文殊山入り口の信号を右折し山に入る。文殊山は、車で文殊堂まで上がり、そこに車を置いて歩いて上がる。最初は2車線の道路だったが、山に入るとかなり狭くなり、対向車が来たらすれ違えない幅になる。道を間違えていないか心配になり、マップでで確認するが、どうやらこの道らしい。ちゃんと目的地までたどり着けるのか不安になる。

なんとか駐車場に到着。

深い緑に囲まれて趣のある場所である。

空海が唐からの帰りに立ち寄り、建立したと説明がある文殊堂。空海による建立と伝えられるお寺は全国にいくつあるのだろう。

この階段を上り登山道に入る。

かなり勾配のきつい上り坂である。

やっと半分弱の地点を通過。すでに息は切れ、足は痛い。先が思いやられる。

半分過ぎてからは、少し上って休みを繰り返し…

やっと頂上に到着。文殊山標高660m。文殊堂が標高約400mだから、実質260mの登山ということか。去年上った、周防大島の飯の山が264mだから、ほぼ同じ高低差の登山だが、勾配が急なのと足場が悪い分だけ、今回のほうがきつかった。

晴れた日には、倉橋島、さらに四国も見えると案内板にはあるが、きょうは雲に覆われて視界0。

少し休んで呼吸を整え下山する。下山は先ほど上ってきた左側の道、右は600m級の山々を尾根伝いにあるく瀬戸内アルプスと呼ばれる遊歩道だが、歩く人がいるのだろうか。

文殊堂まで下りて、文殊山を後にする。

②白木山
調べたところでは、白木山は車で頂上まで上れるらしい。国道437号線を海沿いにかなり走り右折し山に入る。文殊山と同じパターンだが、車で頂上まで上れるということは、少しは道が広いか… と期待したが、やはり対向車不可の狭い道。

狭い道をくねくね上がり頂上に着く。もちろん自分だけ。

白木山。標高374m。

展望台まで歩く。

文殊山より低いせいか、少しは見晴らしがきく。見える島は、浮島。

これから向かう大島の東部。

野アザミが群生している。確か大津島のときも野アザミが咲いていた。

登る人もいないのだろか、ごみ入れは空だった。記念に、自分の飲んだコーヒーのペットボトルを入れ、足跡(正確にはごみ跡)を残す。

③村上武吉の墓
村上武吉は先日のしまなみ海道の旅で訪れた、能島村上氏の大将。豊臣秀吉の海賊禁止令の後、晩年を周防大島の和田で過ごし、墓は元正寺にある。マップで見ると元正寺は2つあって、墓のある元正寺はマイナーな方。マップをズームインして後から浮上してくる方。案の定入り口が分からなくて行き過ぎ、引き返してようやく入り口らしき地点にたどり着く。

車で少し上がりここに駐車して…

石段を上がっていく。

元正寺があった。

門の横に「村上武吉公永眠の地」の碑石。ここに間違いない。

寺の奥に墓はある。

一世を風靡した海賊の大将の墓にしては大変質素なものだ。

④陸奥記念館・なぎさ水族館
さらに東へ走りると、なぎさパークに到着する。陸奥記念館・なぎさ水族館があるこの一帯をそう呼ぶらしい。

駐車場から島を眺める。見えるのは情島。大島東端との距離は狭く、柳井~松山フェリーはこの海峡を通る。

瀬戸内海には大小さまざまの島が存在するが、周防大島の周辺にも有人・無人の多くの島が存在する。周防大島諸島と呼ぶらしい。有人島で定期航路があるものを調べてみた。
島の名前 人口 航路乗り場(周防大島側)
笠佐島 13人 小松港
前島  19人 久賀港
浮島(うかしま) 237人 土居港
情島 103人 伊保田港
周防大島自体が島なので、島の入れ子みたいなもの。島フォルダの中のサブフォルダ。
ほかにタレントの清水邦明が購入しログハウスを建設「ありが島」(ありがとう)を命名した片島がある。

陸奥記念館は、この近くで沈んだ戦艦陸奥に関する資料が展示されている。

なぎさ水族館は、ウニやナマコなど磯の生物に触れることができる水族館。日本で一番小さい水族館といわれる。

今回は、陸奥記念館もなぎさ水族館もパス。入り口近くの展示場に上がった。

赤い矢印の方向4.5kmの地点で、1000以上の乗組員とともに陸奥は沈んだとの記述がある。

⑤瀬戸ヶ鼻
瀬戸ヶ鼻は周防大島の東端。周防大島は形が金魚に似ているといわれるが、金魚の尾の先の部分。瀬戸ヶ鼻という観光スポットがあるわけではないが、マップでその名があったので自分で勝手にスポットに入れた。またしても狭い道。今日は、こんなんばっか…

車で行けるとこまで行って、先端まで道があれば歩こうと思っていたが、「この先行き止まり、Uターン困難」。今日は狭い山道ばかり運転して少々お疲れモード、腹も減ったし、ここで断念する。

さっきから自分と同じコースを走るオートバイがいたが、彼もここで引き返したようだ。

さて、次に、大島の南岸部を走ることになる。北側の油田地区から、南側の由宇地区に山越えし、南岸沿いの県道を走ろうかと思ったが、どうも道が狭い。狭い道にいささかうんざりしている。そこで、先ほどなぎさパークにあった観光マップでチェックしておいた「オレンジロード」なるものを思い出した。オレンジロードはミカンの島・大島の農道で、ガードレールがオレンジ色なので分かりやすい。

由宇地区から引き返し、途中で左折しオレンジロードに入る。

オレンジロードは山の中腹を通るので景色もいい。

⑥片添ケ浜海浜公園
オレンジロードを走り、途中から片添ケ浜に下りる。

夏にはにぎわう海水浴場。自分も20年くらい前に一度来たことがある。(たしかここだったと思うが…)

今はシーズンオフ。腹が減ったので何か食べ物と思うが、開いている店はない。昼ごはんは、今日の風呂である竜崎温泉までお預けだ。

⑦シーボルト上陸記念碑
この記念碑があるだけ。

⑧沖家室島
沖家室島と大島を結ぶ沖家室大橋(全長380m)が見えてきた。1983年開通。

橋を渡る前。大島側から。

沖家室島を少し走るが、これといって見るとこがない。
沖家室島は周防大島町佐連港より約400mの沖合いに浮かぶ島で、1983年3月18日に完成した沖家室大橋(全長380m)により周防大島本島(屋代島)と陸続きとなっています。島内はほとんど海まで山が迫っており、平地は全くないといってもいいほどで、高齢化率が日本最高水準の地域として注目されています。江戸時代には萩藩の番所が置かれ、明治時代には人口が3,000人に上るなど、その昔は瀬戸内海における海上交通の要衝として栄えていました。
また瀬戸内海の一本釣り漁業の先進地であり、対馬・朝鮮・台湾・ハワイ諸島まで出漁していました。 人口146人(H22.10.1調べ)  世帯数93世帯(H22.10.1調べ)
(スオウオオシマドットコムのHPより)

沖家室島側から。

時刻はすでに13時半過ぎ。朝からパン2つの今日の食事。早く風呂に入って、昼ごはんにありつきたい。大島南岸の県道をひたすら温泉に向かうが、途中奇岩が目に入った。さらに後ろにそびえる山は、標高618.5mの嵩山(だけさん)。その美しい形から周防富士と称される。

奇岩の間を通る。

通り過ぎたところで車を止めてみると、やはり名所のようだ。
ここは視野に入っていなかったが、4つの奇岩をめぐる仕合せコースというものがあり、その中の一つらしい。四岩合わせ奇岩⇒仕合わせ祈願。語呂あわせがよくできている。

 ⑨竜崎温泉
やっと今日の風呂・竜崎温泉潮風の湯に到着。

ここでもニャンコがお出迎え。人を恐れず、堂々としたカメラ目線。

1匹かと思いきや、数匹がたむろしている。

竜崎温泉潮風の湯、¥720。地元の65歳以上は割引がある。ただし、脱衣所にロッカーがなく、貴重品の多い自分は、¥100の有料ロッカーを使用。

すでに時間は14:30。遅い昼ごはんは、うどん定食。肉うどんとTKG(卵かけご飯)のセット¥850。食堂は2Fにあるのだが、自分が昼ごはんを食べる間、ニャンコたちが芝生の上を走り回っていた。食堂のおばちゃんによれば、みんな野良とのこと。だれかこっそり餌をあげている人がいるのだろう。

帰りは、瀬戸内海沿いの188号線を走った。走りながら、今までなかなか覚えられない南岩国と大畠の間にあるJRの駅を確認する。広島方面に向かい
大畠→神代→由宇→通津→藤生→南岩国
となる。
車での周防大島巡り。これといった観光地も絶景もなく、ただただ狭い山道を走りつくした旅になったが、それはそれでいい思い出になる。
島というから移動距離もたいしたことないという先入観があったが、島内移動には思いのほか時間がかかった。島内半周で約34㎞。これは188号線を走り、大畠から大竹までの距離に匹敵する。時間がかかるはずである。