⇒姫島(2018. 7.10) より続く
一乃御殿
二乃御殿
三乃御殿
賽銭を節約した後ろめたさでもないが、鯉の餌を¥100で買って与える。
正午前に伊美港に戻る。宇佐行きバスは12:42。待ち時間の多い今回の旅だ。
大交(大分交通)北部バスがやって来た。ここから乗るのは自分ひとり。申し訳ないように貸しきり状態だ。
途中から3~4人が乗ってきたが、それでも大赤字路線だろう…と心配する。宇佐駅に着いたとき、財布に両替可能な札がないのに気づいた。宇佐駅の改札で両替してまたバスに戻り運賃を払う。これがきっかけで運転手さんが話してきた。
「どちらまで帰られます?」
「広島です。」
「広島は今回(大雨)大変でしょう。大丈夫でしたか?」
「はい、自分のところは。でも100人近くの人が亡くなられてます。」
「お気をつけて…」
さて、宇佐神宮は宇佐駅から約4kmのところにある。できればバスに乗りたいが、詳しく調べていないので、行き先も降り口もよく分からない。マップを頼りに歩くことにする。歩き始めてすぐの交差点。右が豊前高田の案内。
左が宇佐の案内。ここは2つの市の境界らしい。
宇佐神宮まで後2km。4kmの道のり。自宅近くのウォーキングの場合、定番の距離だが、時刻は午後2時過ぎ。日差しが一番強い時間だ。暑さがこたえる。例のスタイルで頭に水を垂らし、濡れタオルで顔を拭きふき歩く。バスかタクシーを利用すればよかったか… 若干後悔する。でも、タクシーを使わないことを自分のウォーキングのポリシーとしている。
暑い中、4kmの道のりを歩き、ようやく宇佐神宮の近くに到着したが、宇佐神宮への矢印案内がどの道を指しているのかよく分からない。マップを参考にし、左折してみる。
神社をイメージさせる赤い欄干の橋があるので、宇佐神宮にいく道に違いない。これも予習不足で、神宮内の配置が分かっていない。この暑い中、歩き回るのは避けたいので、この道でいいのか不安だ。
左の南大門(モノレール)のほうへ行く。
マップで見ると本殿に続く道のようなので橋を渡る。それにしても宇佐神宮に続く道としては地味すぎはしないか。
「頓宮」の案内がある。
近くの池に、蓮の花が咲いている。
さらに歩いて表参道に出て、やっと自分が歩いてきた道が裏参道であったことに気づく。表参道の入り口まで戻り参拝リセット。入り口には蒸気機関車と宮本武蔵のナントカ(暑いのでゆっくり読む気力もなかった)がある。
後で調べたところによると、この蒸気機関車は1891年九州鉄道(国鉄の前進 )がドイツより購入し、のちに大分交通に譲渡したもの。またかつては豊後高田駅から宇佐駅を経て宇佐八幡駅に至る大分交通宇佐参宮線があったとここと。
宮本武蔵については、武蔵愛用の赤樫木刀が宇佐神宮に保存されているとのこと。
改めて、宇佐神宮の大鳥居を、帽子を取りお辞儀して、端っこを通過する。
今日は定休日だが、趣のある宝物館。
広く長い参道。やはりこれが宇佐神宮だ。裏から入り、疑ってすみません。
先ほどみた蓮の池も表から見るといい景色だ。
絵馬堂にいた鳥(鴨?)。近づいても逃げない。「鯉・鳥の餌」を¥100で売っていたが、餌をもらうので懐いているのだろう。
手水舎で作法にのっとり、手を洗う。左を洗い右を洗い… 何度やっても覚えていない。
ここから本宮である上宮までは石段で登る。どれだけの段があるのだろうか。もう完全にばてているので心配になる。
蝉の鳴き声を聞きながらしばし休息。
ノイズに隠れて蝉の声がよく聞こえない。
力を振り絞り、石段を上がる。
思ったより近かった。宇佐鳥居を通る。
続いて西大門を通る。
少し入って左に曲がったところが上宮。
神社の参拝は、通常二礼二拍手一礼だが、宇佐神宮では、起源不詳だが、二礼四拍手一礼である。それと、一乃御殿~三乃御殿まで3つの神社が並んでいるがそれぞれに参拝する。賽銭はそのつど投げ入れる。気持ちの問題だと言い訳して、10円×3で勘弁してもらった。
一乃御殿
二乃御殿
三乃御殿
宇佐神宮の三神
一之御殿:八幡大神 (はちまんおおかみ) - 誉田別尊(応神天皇)とする。
二之御殿:比売大神 (ひめのおおかみ) - 宗像三女神(多岐津姫命・市杵島姫命・多紀理姫命)とする。
三之御殿:神功皇后 (じんぐうこうごう) - 別名として息長足姫命とも 。
(ウィキペディアより)
境内にある楠の巨木。これまで見た巨木の中で最も大きいのではないか。
後で調べたが、 樹齢・幹周では大山祇神社の楠が勝るが、樹高では宇佐の楠が1m勝る。
南大門に下りる石段。写真には写ってないが、柵がしてあり、急峻なためここから下りることはできない。
モノレール乗り場があった。ベビーカーを押す夫婦の後を付いていってみる。
身障者・老人・ベビーカー使用者など、歩行困難な人が参拝するための乗り物だ。
「お帰り順路」。下宮の案内があるので左に行く。
参道を下る。
参道の出口(入り口)。
下宮。祭られている神様は上宮と一緒。
上宮だけだと「片参り」だと警告があるが、また3回賽銭+参拝も面倒ななので省略させてもらった。参拝している人も見かけなかった。
モノレール乗り場の案内。健常者のみの使用はできない。
神様と仏様が出会ったところ。
神仏習合:8世紀のはじめころに起きた隼人の反乱を制圧するため、八幡神を神輿(みこし)に乗せ、宇佐の人々も参加されたことが記しています。その歴史は、宇佐神宮の重要な祭礼(さいれい)である「放生会(ほうじょうえ)」として今日に伝えられており、隼人との戦いで殺生の罪を悔(く)いた八幡神が、仏教に救いを求めたことに起因しています。これを契機に、宇佐での神と仏が習合した先進的な思想が成立しました。(宇佐神宮HPより)
八幡宮:全国に約44,000社ある八幡宮の総本社である。石清水八幡宮・筥崎宮(または鶴岡八幡宮)とともに日本三大八幡宮の一つ。古くは八幡宇佐宮または八幡大菩薩宇佐宮などと呼ばれた。また神仏分離以前は神宮寺の弥勒寺と一体のものとして、正式には宇佐八幡宮弥勒寺と称していた。現在でも通称として宇佐八幡とも呼ばれる。(ウィキペディアより)
賽銭を節約した後ろめたさでもないが、鯉の餌を¥100で買って与える。
つい先日行った津和野を思い出す。
神社からお土産店などが並ぶ仲見世通りに向かう。
宇佐駅行きのバスの時間が気になり、ゆっくり見て回る余裕がなかった。宇佐駅までの帰り、歩きは絶対に避けたい。
改めて、神宮内の配置図を確認してみる。青は自分が最初に入った経路。何もなかったはずだ。赤が通常の経路。
神宮の近くでバス停を探してみたが見当たらない。うろうろするのは嫌なので、少し離れているが、来る時に見た「宇佐高校前」バス停まで行く。16:35、宇佐駅経由豊後高田行きが確かにある。15分くらい木陰で待つ。それししても、宇佐高校前なのに高校生が一人も来ない。どういう交通手段で通学しているのだろうか。やっと一人来たので、このバス停にバスは来るか(当たり前だが念のため)確認する。
念願のバスが来た。バスに乗り、窓から、さっき歩いた道を、「炎天下よくぞ歩いた」と感心しながら眺める。
宇佐駅に着く。小倉まで日豊本線特急+小倉から広島まで新幹線。丁寧に説明したら、駅員は即座に¥9500と答える。広島までの同じパターンの利用は多いらしく、料金を覚えてるとのこと。
宇佐駅ホーム。知らない土地なので方向がよく分からない。老夫婦が、博多行きの電車がどちらから来るか議論している。夫は左から来ると断言する。妻は怪訝そうに周囲を見ている。自分は右(たぶん大分方向)から来ると思うのだが…
待つこと10分で特急ソニックが来た。やはり右側から。妻はそのことを夫に伝えるが、夫はばつが悪そう。
その老夫婦と一緒にソニックに乗る。日豊本線はたしか初めて乗る電車だ。歩き疲れた今日の旅だったが、知らない場所への旅行のうきうき感がよみがえる。
利用客は多い。車内もおしゃれである。座席のリクライニングの仕方が分からず、隣の老婦人に聞く。親切に教えてくれた。16:49宇佐発の電車で、およそ2時間で広島に着く。
今回は、電車・船・バスを縦横無尽?に使い尽くした、グレートジャーニーとなった。
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