1日目、祖谷渓谷と大歩危、高松に泊まり、2日目は船で島巡り、最後に、高松に戻って栗林公園に行くコース。
観光ナビの「路線バスで巡る、かずら橋・大歩危峡コース」では
●大歩危駅前10:06発 ⇒ 祖谷温泉前10:39着・13:39発 ⇒ かずら橋夢舞台13:57着・かずら橋15:10発 ⇒ 大歩危峡15:38着・大歩危峡17:02発 ⇒ 大歩危駅前17:08 (⇒はバス移動)
のスケジュールだが、バスの時刻表をみて、次のようにアレンジした。
◎大歩危駅9時頃着 → 大歩危峡10:00発 ⇒ひの字渓谷10:30着 → 祖谷温泉前13:39発 ⇒ かずら橋夢舞台13:57着・かずら橋15:10発 ⇒ 大歩危峡15:38着・大歩危峡17:02発 ⇒ 大歩危駅前17:08 (⇒はバス移動 →は歩き)
いずれにしても、バスの本数は限られており、乗り過ごせばタクシーで移動するほかない。
新幹線で岡山まで、岡山から特急南風高知行き。9時前に大歩危駅に着く。ホームにはかずら橋の模型が飾ってある。
特急の止まる駅だから、もっと大きい駅かと思っていたが、ちいさな無人駅。そういえば、列車を下りるとき、車掌さんが乗車券を回収していた。
大歩危橋を渡り、大歩危峡バス停がある「大歩危峡まんなか」まで歩く。
渓谷沿いに北に歩く。
途中、道の駅がある。
今日のウォーキングに備えて腹ごしらえ。きつねうどんを食べる。
「ここから大歩危峡」の看板がある。
「大歩危峡まんなか」に着く。ここは、今日最後に乗るつもりの観光遊覧船の発着所にもなっている。
駐車場から、大歩危峡を見下ろす。
今日一日お世話になるバスが到着。自分のほかに、例によって中国人のグループ。運転手さんに、確認のため、ひの字渓谷のバス停を聞いたが、即答はなかった。あまり有名なスポットでもないのか。でも、親切に運賃表示のパネルをスライドさせて、運賃も調べてくれた。他の人は、かずら橋が目当てなのだが、実は、バスの経路が2通りあって、このバスは、祖谷渓谷まで行きそこから引き返す形で、かずら橋に向かうので、時間がかかる。
国が滝バス停で下りる。下りたのはもちろん自分だけ。川が大きく蛇行し、あたかも「ひの字」のように見えるので、この名がついている。
周囲は高い山々が連なる。
ひの字渓谷を後にする。
よく晴れて気持ちのよい山歩きだ。
遠くに見える建物は、祖谷温泉だろう。
高い山々と深い渓谷。見ていて飽きることのない風景。
できれば、渓谷の下まで下りてみたいと、下り口を探すが、途中で途切れている。
これは山側の水流。こうした小さな流れが、おそらく100m以上はあると思う、下の渓谷まで注いでいる。
水に削られてできた谷が美しい。
しばらく歩いていると、下にある鉄塔まで下りる道があった。保守点検用の通路かと思ったが、その先まで続いている。
どこまで下りれるか分からないが、行けるとこまで行ってみる。
何度も曲折した道を下りてきた。階段になっていたので、いちよう遊歩道なのだろう。それにしてもかなりの高さを下りてきた。帰りの上りが大変そうだ。
下の川原に下り立つ。苔むした石と木々。
渓谷の川は少し下りたところ。
上方には、水流のすごさを語る大岩が転がる。
渓谷下の川面に下りた。
しばし、水音に耳を傾ける。
足場の悪い岩場を戻り、遊歩道のあるところまで戻る。
見上げると、ここが深い谷底であることがよく分かる。
さて、下りたら登らなければならない。おそらく、100m以上の高低差はあっただろう。ちょっとした山登りだ。何度も休み休み、下りた道を登る。
ようやく、下り口に戻る。今日はトレッキングポールは持参してこなかったので、途中、落ちていた枝を杖代わりに使った。地面に突き立てて、記念撮影。思えば、この渓谷歩きが今日のメインイベントかもしれない。
あそこまで下りたのかと、谷底を見下ろす。
和の宿ホテル祖谷温泉の少し先に、祖谷渓の小便小僧像がある。
「危ないので柵を越えないでください」。確かにあの崖に立ってみたい気は起きる。
像は、突き出た崖の上に立っている。
下は深い谷底だ。
誰が置き始めたか、賽銭のように硬貨が置いてある。自分も1円玉を投げる。そこへ、中年夫婦がやって来た。日本人かと思い挨拶をしたが、中国人だった。ここにも中国人。中国人パワーおそるべし。気さくなおばちゃんで、自分のスマホを指差し、写真を撮ってくれると言うのだが、自画像は撮らない主義なので、こちらも身振りで遠慮した。
祖谷温泉で休憩する。
温泉は、ケーブルカーで谷間で下りる露天風呂と内湯がある。谷は先ほど歩いて下りたし、午後からの行程もあるので、露天風呂でゆったりする気分にもなれないので、¥600の内湯にする。なお、露天風呂はケーブルカー代も含めて¥1700。
風呂から上がり、バスの時間まで時間があるので、周囲を散策。
次の目的地、祖谷のかずら橋に向かうためバスを待つ。
定刻どおりバスが来る。乗客は自分以外に、先ほど風呂で見かけた欧米系の男子若者。
終点、かずら橋夢舞台に到着。時刻はちょうど午後2時。次のバスの時間まで、1時間弱の滞在ができる。夢舞台はレストラン・お土産店で、かずら橋へは店内を通過していくことができる。
夢舞台を通過し、かずら橋のほうへ下る。
車道の橋を渡る。
橋の上から、下にかずら橋が見える。
橋を渡ったところを右折し、かずら橋の入口に向かう。
かずら橋の通行料は¥500。結構な料金だが、訪れる人は多い。
祖谷のかずら橋:冬場の厳寒な山野で採取した自生の「シラクチカズラ」を編み連ねて創られるかずら橋は、当時の人々には大切な生活路として祖谷川各所に架けられていたそうですが、今では西祖谷山村の「祖谷のかずら橋」 と東祖谷の「奥祖谷二重かずら橋」を残すのみとなっています。かずら橋の由来は、祖谷に巡行された弘法大師が困っている村人の為に作ったという説や、追っ手から逃れる平家の落人が楽に切り落とせるようシラクチカズラで作ったという説等諸説が残っています。(徳島県観光ナビサイト・阿波ナビより)
さて、自分もかずら橋を渡る。
すべてかずらと木でできており、歩けば揺れる。一歩一歩踏みしめてゆっくり歩く。自分の後ろを女子3人組がはしゃぎながら歩いている。「お金を払って、怖い思いをしに来るんだね」と自分が冗談を言うと、笑いながら納得した様子。
足元から渓谷が見える。
足元を慎重に確認しながら、動画撮影。ぜひともこれが撮りたかった。
橋の中ほどから、先ほど通った車道。
反対側の渓谷。
橋を渡りきる。
橋は一方通行で、ここは出口専用。
橋の少し先にある琵琶の滝に向かう途中、かずら橋を写す。
琵琶の滝。
琵琶の滝:かずら橋を渡り、左手に少し歩いたところにある。高さ約50mから白糸を引くように一筋に落下する。平家の落人たちが、ここで都をしのんで琵琶を奏で慰め合ったという伝説から、その名が付いた。(るるぶmoreより)
琵琶の滝を鑑賞。
川岸に下りる道がある。
川岸に下りる。
熱心に写真を撮るおじさん。
琵琶湖の滝壷のほう。
バス停に向かう途中、小腹がすいたので味噌味の焼き団子をほおばる。
シニアの団体が、コンダクターに励まされながら橋を渡っている。
大歩危峡に向かうバスが止まるバス停。祖谷温泉から一緒にバスに乗った例の若者外国人、ここでバスを待っていた。まるで、自分と同じコースを辿っているかのよう。まあ、バスが限られているから、見所を回れば同じ行程になるのだろう。
このバス停は渓谷を挟んで、夢舞台の反対側にある。周囲にはお土産や宿があるがみんな閉まっている。夢舞台ができる前はこちら側が、かずら橋へにアクセスポイントだった。現在は、広い駐車場の整った夢舞台側がメインになる。かずら橋までのバスが2系統あるのを不思議に思っていたが、理解できた。それにしても、確かに舞台だ。渓谷にたくさんの柱を立てて平面を作り出している。
夢舞台の上には山の斜面に民家がならぶ。ここに限らず、この地方には山の斜面に家が並ぶ。平地が極端に少ないせいだろう。
大歩危峡バス停で下り、観光遊覧船のりばに向かう。次は4時の船。申込書に住所氏名を記入し、料金¥1080を払う。なお、バスは途中、大歩危駅に寄ったが、若者外国人はそこでバスを降りた。寡黙そうな若者だった。
遊覧船乗り場へは坂をいくつか下りる。
観光遊覧船が待機。
ライフジャケットを付け、出航。
切符売り場や駐車場はかなり上のほうになる。
断崖に囲まれた川面を船が行く。
船頭さんの説明によると、大歩危と小歩危の間で、この岩の傾きが逆転するそうだ。激しい隆起と風雨による侵食を物語る。
大歩危峡地名の由来:一般には「大股で歩くと危険」が「大歩危」の地名由来とされているが、本来「ほき、ほけ」は渓流に臨んだ断崖を意味する古語である。「崩壊(ホケ)」とも書き、奇岩や怪石の多い土地を示している。「おおぼけ」という音に対して、文化12年(1815年)編纂の阿波史では「大嶂」の字を充てており、明治6年(1873年)の地租改正の際に当時の三名村は「大歩怪」の字を充てている。地租改正の際に「こぼけ」には「小歩危」の字を充てており、後に「小歩危」に合わせて「大歩危」と表記するようになった。(ウィキペディアより)
大歩危峡の特徴:この地域の地質は三波川帯に属し、8千万年~6千万年前にできた変成岩類で構成されている。大歩危は砂質片岩および黒色(泥質)片岩を主体として構成され、吉野川沿いは砂質片岩が多く露出する。変成岩中に礫(れき)の原型を留めた礫質(れきしつ)片岩が含まれているものもある。大歩危の礫質片岩は含礫片岩として徳島県天然記念物に指定され、2014年3月18日には国の天然記念物に指定された。また2015年10月7日には「大歩危」として国の名勝に指定され、2018年(平成30年)2月13日には小歩危が追加指定されたうえで「大歩危小歩危」の名称に変更されている。(ウィキペディアより)
もう1艘の遊覧船とすれ違う。利用客は多い。
船頭さんがユニークな語り口で、ていねいに説明してくれる。
水鳥とすれ違う。
一番の急流に差し掛かる。
渓谷の西側上を自動車道路が走る。
画面左側、よくある命名だが獅子岩という。
前方に突き出たものは、増水時に船を吊り上げるためのクレーン設備とのこと。
ここらあたりで引き返す。というか、ここから先は船の通行はできない。
渓谷の東側上に、JR土讃線が走る。
観光用か訓練用か分からないが、手漕ぎボートの一団とすれ違う。
帰りなので、これは渓谷東側の景色。
もっとも水深の浅いところ。水はきれいだ。魚の姿は見えなかった。
約20分の観光遊覧。
船着場に戻る。
絶景を堪能し、満足して船を下りる。
帰りの階段に、吉野川増水時最高水位と記されたものがあった。
係りのお兄さんに聞くと、ていねいに教えてくれ、壁にかかった写真を紹介してくれた。反射して見にくいが、道路の下すぐまで水が来ている。10m以上にも及ぶ、多増水だ。午前中祖谷渓谷を歩いたが、無尽にある谷間から流れた水が1ヶ所に集まり、とてつもない水量になるのだろう。
大歩危駅行きのバスまで時間があるので、レストランでコーヒーを飲みながら、今日一日を振り返る。
駐車場から渓谷を覗き込む。増水時をイメージして、そのすごさを感じる。
大歩危駅行きのバスを待つ。さすがに乗客は自分ひとりだ。
今日4回目のバスに乗る。
大歩危駅。高松行きの特急の時間まで小1時間ある。
外を歩いたり、待合室に座ったり… そうこうするうち、あの若者外国人がやって来た。彼は大歩危峡には行かず、駅で降りたのだが、自分が川くだりをしてる間、どこに行っていたのだろう。余計なお世話だが、気になった。
これが大歩危駅前。斜面の上まで家が並ぶ。駅前の広場もとても狭い。バスは窮屈そうに回転する。
大歩危駅プラットホーム。 阿波池田方面。
高知方面から電車が来た。前側が特急しまんと高松行き、後ろ側が特急南風岡山行き。2つが連結されている。宇多津駅で切り離され、それぞれの目的地に向かう。自分は前側に乗る。
高松駅に到着。最近よく来るので、なじみの駅になった。
夕食に、めりけんや高松駅前店で讃岐うどんを食べる。
今日のホテル、高松センチュリーホテル。
朝食付きで¥4500。大浴場もある。
バスを乗り継ぎ乗り継ぎ、路線バスで巡る祖谷・大歩危コースを無事終えた。
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