2019年3月13日水曜日

小倉 (2019. 3.13)

小倉は、通過地点として何回も通ってはいるが、歩いたことはない。今回、街歩きの一環として訪れることにする。小倉の前に、昨年(2018)下関を訪れたときに行っていない巌流島と今年3月10日に復元された門司港レトロ駅に立ち寄ることにする。
新幹線で新下関まで、在来線で下関駅まで。前回は歩いたが、今日は唐戸港までバスで行く。

唐戸はバス路線の分岐の前なので、ほとんどの行き先のバスが通る。唐戸バス停で下車。

唐戸港まで行く。時刻は8時過ぎ。船の時間を調べてこなかったのだが、巌流島行きの船の始発は、9:05。あと1時間ある。暖ければ周辺を散歩して時間をつぶすのだが、今日は風がとても強く冷たい。前回大歩危を歩いたとき、暖かくてジャンバーを脱ぐことが多かったので、今日はかさ張らない薄手のパーカーを着てきた。それが裏目に出て、寒くてしかたない。幸い飲食可能なファミマが、ターミナルの隣にあるので、そこで待つ。

乗り場、右が門司港レトロ直行。左が巌流島行き。チケットは、唐戸→巌流島→門司港で¥800。¥900で、トライアングルクルーズというものがあり、3つの港を何回も行き来することができる。

巌流島行きの船に乗る。 武蔵と小次郎の島とあって、さすがに女子はいなく、おじさんのグループが同乗する。

波が荒く、船はかなり揺れた。約10分で 巌流島に到着。

巌流島はもともと船島と呼ばれていた。決闘に敗れた佐々木小次郎を偲び、地元の人が、小次郎の剣号・巌流(岩流、岸流、岸柳、岩龍とも)にちなんだ名前で呼ぶようになった。もともとの島の面積は現在の約6分の1。それ以外は明治時代にに埋め立てられたもの。埋め立てた場所に、コレラ患者の隔離施設が建てられた。戦後一時、移住者が住んでいたが、今は無人島である。

船着場の近くにある、船島神社。

まず、眺めのいいビューポイントに向かう。

巌流島文学碑。

画家・古館充臣が書いた武蔵と小次郎の姿が描かれたイラストと、村上元三作「佐々木小次郎」の一説が刻まれている。

 この先にビューポイントがある。

ビューポイントから、下関方面。昨年登った海峡ゆめタワーが見える。

関門橋。昨年は関門トンネルを歩いて渡った。

門司港方面。左に展望台が見える。

松林を歩く。

森重香代子という人の歌碑。

武蔵が上陸した砂浜をイメージした砂浜。ここは人口海浜である。

いかにも本物らしく、朽ちた伝馬船が置かれている。

展望台の上に像が武蔵・小次郎像が見える。

有名な決闘シーン、小次郎の燕返し、艪を削った武蔵野木刀。二人の間に関門橋が写る。

展望台の上から浜辺を見て、決闘シーンを空想する。

帰りは海岸を通る。風が冷たい。
 佐々木巌流の碑。

埋立地は、現在三菱重工の所有である。向こうに見えるのが、三菱重工の造船所。

キャンプ広場もある。

10時前、門司港行きの船がやって来た。門司港に向かう。

船の上から、巌流島。武蔵・小次郎像が小さく写る。

門司港に到着。

10年くらい前に一度登っているが、上から巌流島を眺めてみたいので展望台に登ることにする。

ちょうど、はね橋のブルーウィングもじの橋梁が降りて渡れる時間。夕方まで1時間に1回、橋が上下する。

橋を渡る。

橋の上から関門橋。

展望台に着いたが、修学旅行生に集団が大挙してエレベータ前で待っている。時間がかかりそうなので、先に門司港駅にやってきた。長い復元工事を終えてお目見えしたばかり。

大正時代のオリジナルに似せて復元されている。写真を撮る人が大勢いる。

外観だけでなく、屋内もレトロ。切符売り場。

発券機。

改札口。

スタバもこんな感じ。

修学旅行生の混雑もそろそろ緩和されたか。もう一度展望台に向かう。

バナナの叩き売り発祥の地であり、バナナマンが立っている。ここも、ご多分にもれず、中国人が多く、後でおじさんが一緒にポーズをとっていた。

ブルーウィングもしばらくは渡れる。

展望台に昇る。

巌流島方向。

ズームイン。

関門橋を見下ろす。

展望台眼下。

展望台から下りて駅に向かう頃には、ブルーウィングは渡れなくなっていた。

遊覧船。門司港レトロクルーズと、関門海峡クルーズがあり、料金が異なる。門司港には何回か来たが、動いているのを見かけたことはない。

 門司港駅の改札口。これは飾りで実際のものではない。

料金払戻所。

次の電車まで時間があるので、待合室で待つ。

ただの待合室ではなく、復元工事のビデオ放映や、作品展示がある。

小倉行きの電車に乗る。

小倉駅に到着。小倉で見たいところは、ゼンリン地図の資料館、小倉城、松本清張記念館。

まず地図の資料館に向かう。駅から歩いて15分くらい、古風な橋が見えた。

橋のたもとにに伊能忠敬測量200年記念碑がある。 九州測量の起点になった場所である。

 橋の名前は常盤橋。江戸時代、武士の町と町人の町を結ぶ橋だった。

常盤橋を歩いて渡る。
 
 橋の上から。このあたり、リバーウォークと言って、散策のコースになっている。

地図の資料館は「 リバーウォーク北九州」ビルの14Fにある。伊能忠敬の測量起点に近いのは偶然だろうか。日本の大手地図製造会社ゼンリンと昭文社。昭文社が売り上げ悪化で規模を縮小したのに対し、ゼンリンはシェアを広げている。
株式会社ゼンリン:地図情報の調査・制作・販売を行う日本の企業。日本国内で4社存在するデジタル地図調製業者のうちの1社で、地図情報会社として日本国内最大手。自社で調査した情報を基に住宅地図やGISなどを制作・販売するほか、Google マップをはじめとするデジタル地図やカーナビゲーションなどの他社サービスに対して地図情報を提供している。(ウィキペディアより)

入場料は¥100。中は広々している。

ここに来たかったのは、この伊能忠敬日本地図実物大を見たかったため。

地名が書いてあるところは、実際に測量したところ。江田島、倉橋島、自分の住む場所の近くの島の名前もある。よくこれだけ正確でたくさんの測量したものだと、あらためて感服する。

14Fなので見晴らしもいい。小倉駅方面。

常盤橋も見下ろせる。

リバーウォーク北九州は、美術館やレストランなどがある複合施設である。

中は吹き抜けになっている。

ビルを出たところに小倉城がある。

天守閣に向かう。

横から小倉城を見上げる。

きれいな石垣だ。

残念ながら、リニューアルのため休館中。今年(2019)1月に行った丸亀城、先日行った男木島、休館中に遭遇することばかりだ。春休み前のこの時期、改装や準備中が多いせいだろう。

とりあえず天守閣の下まで登る。大手門跡。

開館していれば、ここから入る。

天守閣を見上げる。

続いて、小倉城のそばにある松本清張記念館に向かう。

単独の入館料は¥600。後で調べたら、小倉城天守閣、小倉城庭園の3施設共通券は¥700。小倉城天守閣は休みだが、小倉城庭園は行くので共通券のほうが安かった。

壁に展示された著作の表紙。清張の著作は約1000冊に登る。推理小説以外にも、ノンフィクション、邪馬台国論争などの日本古代史など多岐にわたる。まさに知の巨人というにふさわしい作家だ。 自分はその著作は本で読んだことはないが、映画では何度か見た。特に「砂の器」は不朽の名作。この日の夜、自宅でiTunesでもう一度見た。やはり感動する。

基本的に館内は撮影禁止。こっそりと撮ったので枚数は少ない。これは清張の部屋を複製したもの。

こちらは書斎。図書館みたいな書斎だ。

帰り道、小倉城庭園に寄る。実は、小倉城に向かう前に一度寄っていたが、案内のお姉さんが「池を掃除中なので下に下りれませんが…」と言うので、後から寄れば掃除も終わっているかもしれないと、後回しにしたもの。

池の掃除を再度確認されたが、せっかくなので¥300払って入園する。確かに掃除中だ。

茶室に入る。

茶室は周囲から見学する。

廊下から池を見下ろす。掃除というのは、日々の定期的な掃除ではなく、シーズン前の大掃除だった。確かにこれでは今日中にも終わらないだろう。

入園時に、おねねさんが申し訳なさそうにくれた絵葉書には、池から見上げたこんな風景画あった。まあ、先日大名庭園は栗林公園で堪能しているし、そう期待もして来なかったので、これでよしとする。特別展示室で、歌麿他の浮世絵美人画を展示していたので、それらを見て庭園を出た。

さあ、小倉城近辺の見物も終わったし、駅に戻ろうと思ったら、近くで地元のシニア夫婦が話しているのが聞こえた。ご主人が「あっちがメインだ」を指差す方向に、入口の門が見えたので行ってみる。神社の鳥居がある。

りっぱな門が立つ。

小倉祇園 八坂神社。
八坂神社:古くは「こくらのぎおんさん」と呼ばれていた。阪東妻三郎(1943年版)や三船敏郎(1958年版)らが主演した映画『無法松の一生』に登場する小倉祇園太鼓はこの神社の例大祭である。祭は1618年(元和4年)にはじまり、約390年の歴史を有する。現在は、毎年7月の第3土曜日・日曜日に開催されている。なおこの神社は、北九州市およびその周辺地域において、もっとも多くの参拝客でにぎわう神社である。もともと「祇園社」と呼ばれていたが、1868年(慶応4年)の神仏分離令(廃仏毀釈運動)により、「八坂神社」に改められた。 (ウィキペディアより)

向こうに小倉城天守閣が見える。

神社を出て堀沿いを歩く。

途中、小倉城がよく見えるビューポイントがあった。

小倉駅に向かう。

時刻は14:20。まだ早い。今日の風呂は、JR西小倉駅から歩いていく「天然温泉コロナの湯 小倉」。来る前に、マップを見ながら研究?したのだが、小倉駅からモノレールで終点まで行く。そこには日田英彦山線の駅がある。 日田英彦山線は日豊本線と合流し、さらに西小倉で鹿児島本線と合流する。モノレール・JRと乗りついで西小倉に行くコースをイメージしている。1便遅らせて、モノレールを下から移す。

モノレールは終点・企救丘(きくがおか)駅に向かう。

モノレールに乗る。以前1度乗ったことがあるが、改札口が独特だ。切符の印刷面を機械に載せると確認される。下りるときは同様に乗せると、切符回収口が開くので、そこに切符を入れる。慣れないので、今回も戸惑った。モノレールに乗る。朝の通勤字以外は10分間隔で運行されている。

約20分で終点に着く。

終点・企救丘駅で下りる。

マップでは終点から、まだレールが楕円を描いて延びていたが、基地があった。

基地のモノレールと、下はJR日田英彦山線。

思いがけず、スーパー銭湯「四季の華」とがあった。ここに風呂があるのは予想外だった。どうやらスポーツクラブの風呂のようで、一般も入れるみたいだが、下調べしてこなかったので、やはり予定通り「コロナの湯」にする。

JR志井公園駅。次の列車まで20分待ち。できれば乗りたいが、待合室もなく寒いので、本数の多いモノレールで、また小倉まで帰る。

小倉から鹿児島本線で1駅。西小倉で下車、道路沿いに西へ30くらい歩く。1日歩いた後だし、北風が冷たいので堪えるが、風呂を楽しみにひたすら歩く。この辺は、港もあり工業地帯で、車は多いが、風景はコンクリートばかり。

コロナの湯に着く。温泉だけでなく、シネマ・ゲーセン・フードコートなどがある複合娯楽施設である。

入浴料は¥700。ゆっくり温まる。

風呂上がりに夕食。「幸せのカレーうどん」。

マップで見ると、温泉は西小倉駅と隣の九州工大前駅の中間地点。帰りは九州工大前駅まで歩いた。

とにかく風が冷たく寒い一日だった。

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