2019年4月5日金曜日

岩城島・桜 (2019. 4. 5)

昨年2018年は、広島市内の花見だったが、今年は遠出しようと思う。ひとつは、因島の隣にある岩城島。積善山の桜が有名である。もうひとつは、奈良県の吉野。言わずと知れた桜の名所。花見の日程は、自分の休み・天候・開花状況の3つが絡んでくるので、日程を決めるのに最後まで迷った。
岩城島はライブカメラ、吉野は吉野町公式HPで、開花状況を見つつ、今日は岩城島に行くことにした。因島や佐木島、弓削島など周辺の島々はおおよそ訪れたが、桜に合わせて岩城島だけあえて残しておいた。

新幹線で三原まで。三原から因島までは高速船。尾道からバスで因島に行くよりは、船帆方が断然早い。昨年夏、弓削島からの帰りに知った航路である。

因島土生港で岩城島行きの船に乗り継ぐ。フェリーの便数が多いが、今日は運よく高速船があった。

船内に、NHK「鶴瓶の家族に乾杯」の色紙がある。2017/4/11の番組で、観月ありさと来たらしい。

8:35、岩城島長江港に到着。

長江港から西に行き、登山道に入るコース。
 岩城島:愛媛県北東部に位置する離島である。広くは芸予諸島に、小さくは上島諸島に含まれる。行政区画は愛媛県越智郡上島町。島の中央にそびえる積善山は、三千本に及ぶ桜の名所としても知られている。これらの観光資源を活用した観光客誘致や、1985年からは「青いレモンの島」のキャッチフレーズで、島特産のレモンを利用した産業振興策に取り組み始め、今日では一定の評価を得ている。(ウィキペディアより)

登山道入り口に向かう。「岩城桜まつり」の幟が風に揺れる。桜まつりは4/1から4/14まで。

遠くに積善山が見える。山頂あたりに桜が見えて、意欲をそそる。

登山口に到着。山頂までは約5km。

積善山は山頂まで車で登ることもできる。ただ、花見シーズンは混雑が予想される。「歩いたほうが早い…」と徒歩を促す告知も。登山道入口に係りの人がいて、車が来るたびに、台数を山頂の駐車場に報告していた。

自分はもちろん歩き。登山道といっても、緩やかな上り斜面の車道なので楽である。

道の側面には、植樹したばかりのソメイヨシノ。
ソメイヨシノについて、かき集めた知識を整理しておく。
現在、いわゆる花見の桜は多くはソメイヨシノをさす。気象庁が発表する開花もソメイヨシノを基準にしている。
①古代日本では奈良時代より前は、花といえば梅が主流であったが、奈良の平城京建造にあたり、周囲の山の高木を切り倒したため、日陰にあった桜に一気に日が当たり、山々に桜が目立つようになった。それ以後、花といえば桜が主流になった。万葉集では梅の歌が多く、古今和歌集では桜の歌が多い。
②ソメイヨシノは、エドヒガンとオオシマザクラの交配により偶然生まれた。受粉による種で増やすのでなく、挿し木や接木による植樹で増えてきた。全国にあるソメイヨシノはいわばクローンで、遺伝子が一緒。そのため開花時期が同じになり、いわゆる満開の状況が生まれることとなった。
花の後に葉が出るピンク色のエドヒガンの形質と、白い四角の花びらで花と葉が一緒に出るオオシマザクラの形質を受け継ぎ、薄紅色の花びらがいちめんに咲くソメイヨシノが生まれた。
③名はソメイヨシノだが吉野の桜ではない。江戸時代の末期に江戸の染井村(現在の東京都豊島区駒込)の植木屋が売り出したと伝えられている。植木屋は桜のブランド名を拝借し「吉野桜」と名づけて売り出したが、明治になり本場吉野の桜と紛らわしいと言うことで、ソメイヨシノ(染井吉野)になった。

桜並木の道を登っていく。桜並木は山頂まで続くが、みんな植樹されたものである。ところどころ、植樹の記念碑が立つ。

山頂まで3km。

山頂を見上げる。まだまだある。

途中神社の鳥居の側を通る。

山頂まで2.3km。

山頂めざし登っていく。

三叉路に到着。右が積善山への道。左は岩城港へ下りる道。花見シーズン中は、上り下りは一方通行で、車同士のすれ違いを回避している。右の道を登る。

 山頂まで1.6km。

三叉路を見下ろす。

空中階段遊歩道の案内がある。この遊歩道も楽しみにしてきたが…

おそらく昨年2018年7月の豪雨のためだろう、通行止め。このほか、あちこちの遊歩道が通行止めになっていた。

北に生口島が見える。帰りは岩城島小漕港から船で渡り、しまなみ海道生口橋を歩いて因島に渡り、また船で三原に戻る予定。

だいぶ山頂に近づいてきた。案内板がある。

山頂まで1.0km。東屋がある。

山の斜面に桜が広がる。

左の葉の出た白い桜がオオシマザクラだろう。
 山頂まで0.8km。

カエデの緑もきれいだ。

山頂下の駐車場に到着。桜祭りの屋台も出ている。

駐車場から桜を見下ろす。

駐車場から山頂までは少し急な坂道。

途中の展望所。

南側が見下ろせる。岩城港と赤穂根島、その右が津波島。赤穂根島は無人と有人を繰り返すが、現在は人口2名らしい。

山頂に向かう。

ずっと緩やかな坂道の車道を登ってきたが、ここにきて登山らしくなってきた。

展望台が見えてきた。

展望台下に到着。

展望台に上がる。標高が高く風も強いので、満開の麓に比べると8分咲きといった感じ。

花も盛りだが、人も多い。

積善山377.6m。ほとんどは車道を登ったので、この高さの山登りにしては、さほど疲れを感じない。

先ほど登った山道。

周囲360度、島々が見渡せる。多くの島は訪れている。これは伯方島

大三島

生口島と生口橋。

因島と手前に生名島

弓削島と佐島。

事前に開花状況を確認したライブカメラがある。

これは、翌日4月6日に画像キャプチャーしたもの。たぶん駐車場方向を見たもの。登った当日に比べ、満開に近い。ベストな花の時期に合わせて訪れるのは難しいものだ。

 先ほどの駐車場からさらに車で登れる。最後の駐車場から登ってくる人たち。このアングルの写真がよく紹介される。

下の駐車場方向、向こうに桜が続いているのが気になる。下りたらそこに行ってみよう。

展望台でしばらく眺望を楽しんだ後、山道を下りる。

たくさんの人が上り下りしている。若者よりも年配の人が多い。

駐車場には観光バスが来ていた。愛媛からの観光客だ。そう、岩城島は愛媛県に含まれる。

駐車場まで下りて、さらに下る道があるので下りてみる。

通行止めにはなっていないようだ。

夕日の展望台まで200m。

少し登ったところから、駐車場を見る。

夕日の展望台。

展望台から。白いオオシマザクラの向こうに積善山。

ここで広島駅で買ってきた弁当を食べる。

夕日の展望台を後にし、駐車場に戻る。

駐車場の屋台で、八朔の生ジュース¥300を飲む。八朔2個を圧搾器でおねえさんが搾る。結構力の要る仕事だ。お客が多いときは腕が痛くなると言っていた。

桜を堪能し、山を下りる。

 これから登っていくシニアのグループとすれ違う。

妙見神社への脇道に入る。

三叉路あたりを写す。先ほどは、あそこを登っていった。

妙見神社は巨岩信仰の神社とのこと。

道がないが、どうやらこの建物を通過して下にりるようだ。

中には神社が祭られていた。

ドアを開けて外に出る。

先ほど登った積善山。

登るときは反対側から見た鳥居に出た。

時おり積善山を見上げながら…

桜並木を下っていく。

麓から歩いて登る、若い男女。

ときおり車も登ってくるが、自分は、やはり歩いて上り桜を楽しんだほうがいいと思う。

下の駐車場に戻る。いつも歩くことで腸が活発になりトイレに困ることがおおいが、ここは要所要所にきれいな水洗トイレがあり助かった。左の遊歩道を行く。

 めずらしくシダレザクラがある。

橋を渡り車道に戻る。花の奥では宴会をしている。積善山は、桜が山の斜面に生えており、平地にシートを敷いてする花見の光景はほとんど見かけなかったが、麓は貴重な花見宴会の場所になる。

桜ばかり見てきたので、チューリップが新鮮だ。

登山道入口に下りてきた。時刻は12:20、登り始めたのが9時前だったから、約3時間半の山登りだった。

積善山を後にし、生口島行きの船に乗るため港に向かう。

島で唯一のコンビニで一服。四国から来る場合は、しまなみ海道から生口島を経て来るコースになり、道には桜祭りの上りが立っている。

岩城島の港のひとつ、小漕(おこぎ)港に到着。花見を終えた車がたくさん並んでいる。

向こうにこれから歩く生口橋が見える。

生口島行きのフェリーに乗る。

ほどなく生口島・州江港に到着する。山頂にいた愛媛の観光バスも乗っていたようだ。生口島から四国に行くには、生口島南ICから乗るので左に曲がった。

自分は右に曲がり、海沿いに北IC方面に向かう。

こちらは、岩城島積善山。先ほど乗ったフェリーがもう小漕港に着こうとしている。

向こうに因島が見える。スーパーなどが集まった因島モールに三原行き高速船の乗り場がある。

途中トイレに行きたくなった。運よく、因島行きのフェリー乗り場があったので借りる。ここは赤崎港といって、因島行きのフェリーが出ている。多くの航路は、橋が架かると廃路になるが、ここは残っている。

生口橋の下を通る。

橋の歩道に上がる入口を探す。車の入口からさらに歩いたところにあるようだ。

生口橋を見上げる。

歩道入口があった。

橋までは約900mある。サイクリングロードなので、蛇行しながら傾斜を少なくして登るので、距離は長くなる。

橋近くで、自転車とバイクの専用道路に分岐する。

生口橋の下をくぐる。

橋の直下から登ってくる坂道もあったようだ。

橋の入口。バイクは有料だが、自転車と歩行者は無料。

橋を歩いてわたる。しまなみ海道は自転車で渡れるので、サイクリングの聖地になっており、世界各地から人が訪れる。自分が歩いて分かる間にも、多くの自転車と出会った。

橋の中央あたりから、因島モールを見下ろす。結構な距離がある。

橋の中央から生口島を振り返る。

向こうに岩城島積善山が見える。

生口橋を渡り終える。

因島側から生口橋を見る。遊歩道を下る途中、驚くべき光景を目にした。サイクリング中の外人女子グループの一人が、路肩でズボンを下ろし、太もももあらわに用を足している。思わず目を背けて、気づかない振りをして歩いた。それにしても、外人のネエチャン、大胆だ。そういう慣習の国の人だろうか。

距離が長いサイクリングロードをショートカットし、下に下りる。

車道に下りてきた。高速船乗り場のある因島モールに向かって歩く。

途中、因島~生口島フェリーの、因島側の港、金山港がある。「橋より安い」が売りのようだ。橋だと、因島南~生口島北を走ることになり、料金は普通車で¥360。確かに、道路1回でフェリー3回分になる。需要はあるはずだ。

因島モールに到着。ホームセンターのユーホーやスーパーハローズなどが集まる地区である。

その奥に、こじんまりとした高速船乗り場がある。1時間に1便で、約40分くらいの待ち時間がある。ハローズのイートインで時間待ちする。

10分前に乗り場に行く。時間近くなれば桟橋で待機するよう、売り場の中に指示があった。実は、来るとき、因島モールでは、港の近くまで行ったが、乗る人がいないので接岸せず通過したのを見ている。乗客は自分ひとりなので、桟橋にいないと接岸してくれない。風の強い中待機する。向こうに見えるのは岩城島。

定刻に、三原行き高速船がやって来た。

16:45、三原港に到着。途中、佐木島の鷺港から載る人も多かった。そういえば、佐木島にもも塔の峰千本桜という花見の名所があるのを、一昨年行った時に見ていた。

三原から新幹線で帰る。今日もよく歩いた。特に生口島から因島に向かう行程で距離を稼いだ。

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