2019年12月5日木曜日

岩村城 (2019.12. 5)


朝暗いうちにホテルを出て、地下鉄東山線の始発に乗り名古屋まで行く。名古屋から中央本線で恵那駅まで。

JR恵那駅の側の明智鉄道で岩村駅に向かう。

岩村駅で下車。

女城主の里が売りである。去年の秋、備中松山城に登った。今年の春、高取城に登った。ここに来たのは、残った三大山城の岩村城に登るため。
岐阜県の東南、日本のほぼ真ん中に位置し、自然豊かで歴史の足跡が色濃く残る恵那市。
市街地から車で約20分の岩村町は、戦国の世に翻弄されながら必死に生きた、おんな城主の逸話が残ります。築城から800年あまり、日本三大山城の一つで、日本百名城にも選ばれている岩村城は、 織田信長の叔母にあたる、おんな城主「おつや」が善政を敷き、最後まで領民を守ったと伝えられ ていることから「女城主の里」と呼ばれています。 彼女も愛したであろう恵那の山々と岩村のまち。 ここには、古くから伝わる日本の美しさがあります。(女城主の里いわむらより)

岩村駅に到着。時刻は8:30。乗換えを含め、栄から約3時間かかった。

岩村城登城口までは古い町並みを歩く。

何の店かよく分からないが、風情のある店、かんから屋。

町並みはここで一度くびれる。城の防御設備である、敵の勢いをそぐための枡形の町屋番。下町枡形と説明がある。

郵便局にあった古いポスト。隣の温度計は0℃を示している。昨夜からの寒気が心配だったがなんとか持っている。

町並みはまだまだ続く。全長1km以上はある。緩やかな上りである。

常夜灯の角を曲がる。

さらに坂を登って…

城らしき建物が見えてきた。歴史資料館だろうか。

岩村城跡登城口の案内がある。

入口にある案内図。


本丸まで700m。ようやく開始。

すぐに、岩村出身で実践女子大創設者である下田歌子の勉学所があった。

藤坂。藤の大木があったのが名の由来。本丸まで600m。

初門。ここだけが曲げられている。有事の際はここに門を立て通行を遮断すようにした。

本丸まで500m。

 本丸まで400m。

一の門。主要なポイントには、このような案内板があり、QRコードを読み取ると、復元した動画が見れる仕掛け。

ここに櫓がかかっていたのか。

土岐門。本丸まで300m。

杉林を行く。

畳橋との説明板があったが、いまいちよく分からない。

こちらは追手門・三重櫓の説明。

本丸まで200m。

城跡らしくなってきた。

井戸跡がある。

本丸に向かう。

霧ヶ井。岩村城が別名霧ヶ城と言われる元になった井戸。敵が侵入したとき、ここに蛇の骨を投げ入れると、たちまち霧がたちこめ城を覆い隠したという。

八幡神社。

ここで城好きの青年に出会う。寡黙そうで一人が空きそうなので、二言三言挨拶して分かれた。

やっと本丸近くに来たようだ。見事な石積み。

ここを象徴する六段壁。

本丸下の石垣沿いに歩く。

この上が本丸。

本丸に向かう。あの青年も登っている。

長局埋門(ながつぼねうずめもん)から入る。

本丸に登る。

岩村城跡に到着。
岩村城:岩村城は、大和の高取城(奈良県)備中の松山城(岡山県)と並ぶ日本三大山城の一つに数えられる名城。城は江戸諸藩の府城の中でも最も高い所(標高717m)に築かれ、高低差180mの天嶮の地形を巧みに利用した要害堅固な山城で、霧の湧き易い気象までも城造りに活かされており、別名「霧ケ城」とも呼ばれています。
この城が名城と言われる由縁は、単にその規模と大きさだけでなく、その永い歴史に由来しています。1185年(文治元年)源頼朝の重臣「加藤景廉(かとうかげかど)」がこの地の地頭に補せられ創築されてから、鎌倉・室町の300年間、戦国の100年間、更に江戸期の300年間に亙り城と城主が連綿と続き、明治に至り廃城令で廃城されるまで、連綿と存続しました。700年間に及ぶ城の歴史は、日本の城史にも例を見ないものなのです。(ホットいわむらより)

本丸跡。

遠く見える岩村の町並み。

本丸周辺を歩いてみる。

埋門?

六段壁あたりを上から。

もう一度本丸跡に戻る。標高721m。今日は約200mもやまのぼりだった。

昇龍の井戸。これも何かの伝説の井戸だろう。

悲惨な最期を遂げた女城主を想う。
1185 年(文治元年)、源頼朝の家臣「加藤景廉」が遠山荘の地頭となり、景廉の長男景朝が 岩村城を築き、遠山氏を称しました。 戦国時代末期、城主の「遠山景任」が病没し、養子として迎えていた織田信長の五男「御坊丸」がまだ幼少であったため、その夫人(織田信長の叔母)が実質的な城主として、領地を 治めていました。いわゆるおんな城主「おつやの方」です。 おんな城主は大変聡明で美しく、領民に慕われていたそうです。 1572 年(元亀 3 年)、武田信玄の 24 将のひとり「秋山虎繁(信友)」が侵攻してきました。 おんな城主は自ら采配を振るい、信長の支援を待って籠城作戦に出ました。しかし、この時、信長は長島の一揆などで前に進めずにいました。籠城は 3 ヶ月にわたり、城内の食糧も不足 して来たところ、虎繁から女城主を妻とすることを条件に無血開城を申し入れてきました。 おんな城主は苦渋の末、城兵や領民の命を守るため敵将との結婚を決意し、開城しました。 その後の数年間、おんな城主は虎繁とともに、城の普請や城下町の守備に勤しみ、平和な日々を 過ごしました。 しかし、御坊丸は信玄のもとへ人質として送られてしまい、岩村城も乗っ取られてしまった ことに信長は黙っていませんでした。 1575 年(天正 3 年)、長篠の戦いに武田勝頼軍が敗戦したことにより、武田と織田の勢力が 逆転し、信長の嫡男「織田信忠」率いる織田軍が攻め入りました。この時も半年に及ぶ籠城 で城を守りましたが、武田の援軍も望めず、信長からの条件を呑み、開城しました。その条件とは、領民を守り、おんな城主と虎繁の命を守るという約束でした。しかし、信長はこれを反故にし、夫妻は磔刑に処されてしまいました。(女城主の里いわむらより)

本丸を下りる。三大山城をコンプリートし、昨夜からの寒気も寝不足も忘れてしまっている。テンションが上がってきた。

石垣の下に舗装路がある。

駐車場とトイレがあるから、ここまで車で登れるのだろう。

出丸跡。

岩村城から降りる。

登城口に戻る。時刻は10:15。このまま行けば、1時間に1本しかない恵那行きの明智鉄道の列車に間に合いそうだ。次は10:47。

無料で見学できる土佐屋。

こちらは勝川家。ともに時間がないのでパスした。なお、この町並みはNHK大河ドラマ「半分、青い。」のロケ地にもなった。

駅に向かう。

岩村駅に戻る。

ホームにある旧式の腕木式信号機の復元。

先に下りの明智行きの列車がやって来た。上りとはここですれ違う。

ほどなく恵那行きがやってきたので乗る。午後からは、名古屋見物。東山動物園でコアラを見て、時間があれば、前回名古屋城見物のときいけなかった徳川園庭園を見る予定。

 恵那で名古屋行きに乗り換え、東山動物園の最寄り駅である地下鉄東山公園駅に行くため、千種駅で乗り変える。千種駅のホームで、立ち食いきしめんの昼食。

東山動物園に到着。

主な目的はコアラとスカイタワー。

動物園のHPよりダウンロードしたマップを逐一見ながら歩くことにする。

まずニシゴリラ。なかなか気に入るスナップが撮れなかった。

園内はとてつもなく広い。見たいものを決めて歩かないと、途方もなく歩くことになる。

遊園地もある。

観覧車。家族連れだとゆうに1日過ごせる。

パンフレットにはコビトカバがあったが、普通のカバしか見えなかった。

サイの向こうにスカイタワー。

スカイタワーに向かう。

入園するとき動物園とタワーの共通券を買っておいた。

タワー5Fの展望台。

動物園と名古屋市街地。

一帯は東山公園で、動物園の隣には植物園がある。

タワーを下りて、コアラ館に向かうが、途中の熊の館。ツキノワグマ、落ち着きなく動き回る。山歩きでこんなのと遭遇したら落ち着いていられるだろうか。

モミジの紅葉ばかりを見てきたが、メタセコイアの紅葉もきれいだ。

先ほど昇ったスカイタワー。

コアラ館は園の一番端にあった。人気スポットでここには必ず来るだろうから、途中で他の動物も自然と見ることが出来る。

館内は広々としている。動物の種類により、居住空間の広さに差があるのはしかたないことか。トラやヒョウが下りの中にいるのはあまり見たいとは思わない。

ザ・コアラ。眠っている。

夜行性に加え、主食の毒性の強いユーカリを消化するために長時間の睡眠を必要とするので、ほとんどは眠った姿しかお目にかかれない。

こんな格好で眠るか。

人気の動物なので観光客も多い。

コアラ館を出て出口に向かう。途中に色鮮やかなフラミンゴ。

ここでもう一つ見たかったマレーバク。出口付近にいた。ちょうど表に出てきたところ。

このツートンカラーが見たかった。

動物園を出る。

時間があるので徳川園に向かう。地下鉄東山線東山公園駅から、本山駅で名城線に乗り換え大曾根で下りる。名古屋の地理にだいぶ慣れてきた。環状線の名城線を横切るように、他の地下鉄が走り、さらにJRと名鉄が走る。地下鉄大曽根駅から歩いて15分。徳川園に到着。徳川園は庭園と美術館からなるが、今日は庭園のみ。庭園だけだと入園料は300円。

 徳川園に入る。

園内マップ。

 正面に見える建物は観仙楼。

西側から、反時計回りに歩く。

ここは紅葉の盛りだ。

半分くらい歩いたところから、入口方向。

子福桜と説明がある。秋から春にかけて咲く桜とのこと。

 飛び石を歩く。

 飛び石の上から庭園を見る。

龍門の滝。

美術館には、あの橋を渡っていく。

紅葉と柳。

池に映る、逆さモミジ。

西湖堤の橋を渡る。

橋の上から。

中国人のカップルが鯉のエサやりを楽しんでいる。自分も100円で買ってエサをやる。ものすごい勢いで鯉たちが集まる。

恒例の、旅の終わりの夕日。

帰りはJR大曽根駅から名古屋に向かうが、途中にある大曽根温泉湯の城。入浴料730円。湯船の数は多い。すっかりほぐれて帰路に着く。名古屋から新幹線で帰る。

神社、海、山、城、動物園、庭園… 盛りだくさんの2泊3日の旅だった。

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