2020年4月8日水曜日

大崎上島→大崎下島 (2020. 4. 8)

島歩きを始めたころ、映画「東京家族」のロケ地巡りで大崎上島を訪れている。そのとき寄れなかったが、気なる島があった。契島、島全体が工場で、第2の軍艦島とも言われる。ただ、長崎の軍艦島は廃墟だが、契島は現在も鉛精錬工場が稼動している。
前回は大崎上島から安芸津にフェリーで戻ってきたが、今回は、大崎上島から大崎下島にフェリーで渡り、とびしま海道で戻ってくるコース。

車で竹原港に到着。6:55の白水(しらみず)港行きのフェリーに乗る。大崎上島には他にも港があるが、契島に行く船は白水港から出る。

竹原港から見る契島。

白水港でしばらく待つと、契島に行くフェリーがやって来た。

町営のフェリー・さざなみ。親子連れが2人下船した。乗船は自分ひとり。

白水港を出航。

進行方向の西側に、長島が見える。大崎上島とは橋で繋がっている。前回行っている。

契島の前に生野島に寄港するが、乗船下船ともなし。

生野島は、かつてリゾート地開発の話が持ち上がったが、消えてしまったらしい。H27年で人口17人。人の気配がない。

船は、大回りして生野島と臼島の間を通る。

契島が見える。

ゆっくりと契島に近づく。

契島は、正式には、東邦亜鉛株式会社の契島精錬所。中心部は工場、南に流通センター、北に住居がある。詳しくは、東邦亜鉛株式会社HPで見ることができる。

 船舶も何隻か停泊している。

SF映画に出てくる要塞都市の雰囲気。

桟橋に接岸はするが、会社の所有地なので、部外者は立ち入りできない。

桟橋にいた人のなかで何人かは、小型船舶に乗った。おそらく会社の船が竹原港と往復しているのだろう。本土から、普通に来れば大崎上島経由になるので、時間がかかりすぎる。

5分間停泊し、桟橋を離れる。

クレーンが船に荷を積んでいる。

契島を後にする。桜が1本咲いている。

 帰りは自分以外にも乗客がいる。大崎上島から通う契島の社員の方だろう。今の時間だから、夜勤明けか。

帰りにも生野島に寄る。乗船下船なし。

生野島の隣の臼島。

船のデッキから、遠くに契島。

 白水港に向かう。

乗客は、結局自分を入れて3人だった。当然赤字だが、会社から町に援助でもあるのだろうか。

白水港待合室。約1時間の船旅だった。

続いて、島を展望するために、神峰山(かんのみねさん)の頂上展望所に上がる。

契島方面。

ズームアップ。

後から渡る大崎下島。

大崎上島の西、長島方面。

山頂までの遊歩道がある。

前回は、下の駐車場に車を置いて山頂に登り、ここから下りてきたと記憶している。

大崎上島と大崎下島間のフェリーは1時間に1本と早合点していたが、時間帯によって異なった。神峰山から降りようとした時が10時前で、9時台の船には間に合わない。10時台がなくて、次は11:52。約2時間待つことになった。予定では、先に、大崎下島の一峰寺山(じっぽうじさん)展望所に上がって、離島の三角島(みかどじま)に渡るつもりだったが、先に三角島に渡らないと、船の時間が厳しくなる。一峰寺山展望所までの道は離合も難しい狭いところが多いらしいので、先に上ってほっとしたかったのだが…
結局、13:30の船で先に島に渡り、15:00の船で戻ってから、展望所に上ることにする。
大崎下島行きフェリーの待合所で、当分待つ。

波止場の向こうに見えるのが大崎下島。一番高いところが展望所か。車は大丈夫だろうか。狭い道で危なくないか… いろいろ気になる。

フェリーを待つ。

ようやく船がやって来た。

大崎上島の明石港を出航。

フェリーの上で、マイカー。10年間故障ひとつせず、よく頑張っている。この車でいろんなところを回ったことを思い出す。

とびしま海道の岡村大橋。

中の瀬戸大橋。

もうひとつ平羅橋があって、3つの橋が連なっているが、船は真ん中の瀬戸大橋の下を通過する。

大崎下島の小長(こちょう)港に入港する。

三角島の船までに時間があるので、岡村大橋を渡ったところにある、人待瀬戸展望台で昼ごはんにする。

展望台から岡村大橋。橋の手前から愛媛県。

展望台から広島県の大崎下島。

三角島には、大崎下島の久比(くび)港から船に乗る。

13:30の船に乗る。乗客はまた自分ひとり。

造船所のクレーンが三角島の目印。

 三角島に到着。

三角島の港。船は次の出港まで停泊する。

港から、久比港方向。

こちらは、大崎下島と豊島にかかる豊浜大橋。この辺のややこしい島と橋の名前は、以前とびしま海道を走ったときに調べたことがある。

港近くに置かれた、木の下の2つの椅子。なぜか絵になる。


桜の咲く海岸線を、島の西側に向かって歩く。

造船所は稼動していないようだ。

港に引き返し、今度は島の東側を歩く。船の修理工場のよう。

進水路もあるが、ここもひっそりしている。

美加登(みかど)神社。かつては、三角を美加登と書いていた。

島の東部を歩く。

とりあえず、あの先まで行ってみよう。

大崎上島と大崎下島。

大崎下島。鉄塔が3本見える。展望台はおそらくあの付近だろう。

漁船が1艘走っていく。

沿岸部には海草が生えている。

島の北端を回る。

道はまだ続くが、船の時間もありここで引き返す。

先ほどの船が停まり、男性が何か取っている。おそらく海草。

島の北端を回り戻る。向こうに見えるのは大崎上島。

港に戻っていると、第1島人に遭遇。挨拶すると、ここぞとばかり話しかけてこられた。年齢は自分と同じくらい。引退して今は島で暮らしている。聞き返すと、家族のこと仕事のことなど、次から次ぐへと話される。自分は聞き上手だ。
こちらから聞いたのは、
先ほど見た海草取りのこと。ひじきを取っている。乾燥して漁業組合で買い取ってもらう。採取するには10万円の権利を買う必要がある。
一峰寺山展望台のこと。やはりあの鉄塔の向こうにあるそうだ。
話せば、延々と続きそうななので、船の時間があるからと、お別れした。

港近くに戻る。少し時間があるので、うろうろしてみる。

山の中腹まで上る。

集落が見渡せる。集落はここらに集まっている。人口はH27年で、34人。今はもっと減っているだろう。

港のほうに下る。

例の椅子に腰掛けて船を待つ。

15:00の船で戻る。

久比港に戻ってくる。

振り返って、三角島の全景。

帰りは、車が2台載っていた。

さて、いよいよ待ちかねた展望台へのドライブ。一峰寺山展望台へのルートをマップで調べると、このようになり、最初は御手洗から上るものと思っていた。

しかし、よく調べると、このルートではたどり着けないことが分かった。正式には、久比から上る。よく調べてよかった。またまごつくところだった。

 これから上って行くルート。

ここまでは、車の離合ができる幅があった。みかん農家の方の車も駐車している。ここを左に曲がると傾斜も急になり、幅も狭くなる。案内が出ているので、道に迷うことはなかった。

途中、狭い道で対向車に出会わないようにと思ったが、一度だけ遭遇した。慣れた人と見えて、運よく相手がバックしてくれた。ようやく山頂展望台に着く。駐車場はないが、何台かは停められる広さはある。こんな時こんな所に来るのは自分だけだろうと思っていたが、先客がいた。広島から来た若者一人。おばあちゃんがこの辺の出身らしく、小さい頃連れて来てもらったことがあると、懐かしがっていた。

大崎上島、岡村島ととびしま海道の橋。絶景だ。

若者に別れを告げて、山頂に登ってみる。

水分神社。先ほど、三角島で出会った話好きのシニアによると、東京で稼いだ島の人が出資して建立されたとか。

階段を上る。

いったいは公園になっているが、眺望はない。

最初の展望台から少し下ったところに、もう一つ展望台がある。

 岡村島。

かすんでいるが、今治方面。

さらに下ったところに、駐車場とトイレがある。

無事、山頂へのドライブを終えて下る。途中、上ってきた集落を見渡す。

下ってきた山を見上げる。

このコースの入口にあったループ橋。

目印の3本の鉄塔が遠くに見える。

帰りは、とびしま海道を走る。上蒲刈と下蒲刈に架かる蒲刈大橋の手前。蒲刈であいの館で一服。

なかなかの景色だ。

蒲刈大橋を渡る。

とびしま海道で唯一の有料、安芸灘大橋を渡り、広島呉道路と広島高速を走って帰る。

本日の行程図。

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