情島は、昨年行った浮島と同じく、周防大島諸島の一つである。観光的にはこれといったところはないが、山口県の最東端に位置し、愛媛県との県境にあるので、山口県側から愛媛県の忽那諸島の島々を見たいと思い、行くことにした。情島への船は伊保田港から、1日4便出ている。
11時の船まで時間があるので、港中周辺をぶらり。情島が見える。
乗り場は桟橋の先端にある。船は周防大島町営。よく見ないと、一般の漁船と間違えてしまう小型船である。
料金は片道290円。船長さんに直接払う。自分以外に、島民の方だろうか、シニア女性がひとり同乗。
出航を待っていると、フェリーが接岸した。愛媛の松山と柳井を結ぶフェリーの何便かが、伊保田港に寄港する。ずっと見ていたが、乗降はなかったようだ。
伊保田港を出航。
船上から。左が情島、右が大島の伊保田瀬戸ヶ鼻。中央は、無人島の諸島。
船尾から。伊保田港。
瀬戸ヶ鼻を通過。
情島側。
先ほど遠くから見えた、情島沖の小島。
諸島。
情島に到着。港があるのは本浦地区。
情島:大島郡周防大島町の伊保田港から北東へ約3kmの瀬戸内海海上に位置し、瀬戸内海国立公園の区域に指定されています。島内には平坦地が少なく、集落も、島の東側の小さな入り江に沿って4集落に分かれています。島は、海峡をはさんで、山口県の最東端に当たる諸島(もろしま・無人島)や大島の伊保田瀬戸ヶ鼻とわずかな距離で向かい合っています。このため周囲は潮の流れが速く、瀬戸内海屈指の好漁場となっており、漁業はタイ、スズキ、メバルなどの一本釣り漁が盛んです。(山口県HPより)
島には4つの集落があるが、島を一周する周遊路はない。2020年4月1日時点で、人口は45人である。先に島の東側を歩く。
ふたば海難慰霊之碑。
昭和51年情島沖合でフェリー「ふたば」と貨物船が衝突事故を起こし、フェリーが沈没しましたが、情島の住民の献身的な救助活動により犠牲者の数を最小限に食い止めることができました。その海難事故による犠牲者の慰霊碑が島の東側の諸島海峡に望む位置に建てられています。(山口県HPより)
下の岩場でカモメが羽を休めている。
海岸を進む。
すぐ近くに、四国忽那諸島の津和地島。
白い建物は、情島小中学校。大畑(おばた)地区。
矢印の案内に従って中に入る。
壁面には校歌。作詞は、周防大島出身の作詞家、星野哲郎。
草の生えたグランド。
学校の玄関。2017年3月に休校。
1888年(明治21年)に和田村立油田尋常小学校分教場として創立。1959年(昭和34年)には122名の児童生徒数がいたが、2006年(平成18年)末に島内の児童・生徒がいなくなり、以降は島内にあった児童養護施設「あけぼの寮」で暮らす子供達のみが通っていた。2017年(平成29年)3月末をもってあけぼの寮が岩国市に移転し、休校となった。(ウィキペディアより)
校舎。
表には、休校記念の壁画。
壁画が並ぶ。
あけぼの寮の記念のモニュメント。あけぼの寮は、「地域交流スペースあけぼの」として活用されているようだ。
大畑集落から次の集落へ。坂を登る。
峠を越えて下る。
港が見える。
伊の浦集落。
道はここで行き止まり。
ひっそりとしているが、どなたか住んでおられるのだろうか。
港の堤防で昼ごはんにする。
堤防から、津和地島。目の前の島だが、そこに行くには、松山から船に乗る。
こちらは、柱島。
来た道を引き返す。
放置された椅子が2つ。今も使用されているのだろうか。
本浦集落まで戻る。帰りの船は、15:00。その前に12:20があったが、滞在時間が1時間弱しかないので、15時の船にしたのだが、今度は時間をもてあますことになった。海岸に下りて、波の音を聞きながら過ごす。
港の近くにある神社に登る。
情島神社。
島で唯一の商店。たばこ酒塩の販売店。現在は閉鎖中。自販機はなかった。
本浦集落からトンネルを抜ける。
トンネルを出てすぐ、佛の浦集落。
道はここで行き止まり。
海岸に出る道があった。ここで横になって休む。結局、島にいる間、半分は休憩して過ごした。そして、人に出会わなかった。
諸島。
諸島の右に見える、忽那諸島の二神島。
左に見える、怒和島
本浦集落を見渡す。4つの集落の中では、いちばん大きい集落。ときおり、漁船が入港してくる以外に、人の気配はない。
港に戻る。
待合室はないので、小屋の横の台に座って船を待つ。
15時の船が予定通りやって来た。
釣り人が2人下船。乗る人は自分だけ。
情島の港を出港。
船上から、津和地島、諸島、二神島。
柱島。
情島の東部。周遊路がないので、人跡はない。
情島の全景。
伊保田港に戻る。
帰りに、前回の周防大島ドライブでも寄った竜崎温泉に入って帰るが、風呂に入る前に、行きたいところがある。温泉のすぐ近く、遊歩道を登る。
頂上にあるのは、巌門山十一面観世音菩薩。
海岸に下る。
巌門。
安山岩でできているが、波の浸食により、中ほどがくりぬかれている。
竜崎温泉に入って帰る。
いつも、過密なスケジュールを組んで、次から次へと回るスタイルが多いので、少し戸惑うほど、のんびりした島旅になった。
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